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セレブと歩く名画の回廊 エルミタージュのデジタルツアー登場

ロシアの名門エルミタージュ美術館は、ソーシャルメディア「VKontakte(VK)」との共同企画として、新たなオンライン体験「ひとつの美術館、三つの景色」を発表した。歴史・ユーモア・創造性という3つの視点から館内を巡るユニークなルートが用意されており、作家セルゲイ・ミナエフ氏、芸術家エフゲニー・チェバトコフ氏、そして歌手クラヴァ・コカ氏が、それぞれの視点でナビゲーターを務める。
A. Bronnikov/VK Press Service

 参加者はQRコードまたはVK内のエルミタージュ美術館公式コミュニティからアクセスし、チャットボットを通じて美術館内を仮想的に散策できる。

 出発は荘厳な「元帥の間」、ゴールはラストレッリ(ヨルダン)ギャラリー。それぞれのステージでは、有名人による音声ガイドと短編映像が楽しめる。

A. Bronnikov/VK Press Service

 歴史ルートではミナエフ氏が、ナポレオン戦争の英雄たちの肖像が並ぶ「1812年(祖国戦争)の軍事の間」や、大戦後の美術館再建秘話を語る。名物館長ミハイル・ピオトロフスキー氏も登場し、ゲオルギーの間(大玉座の間)の案内を行う。

A. Bronnikov/VK Press Service

 一方、チェバトコフ氏はユーモアを交えながら、美術に潜む皮肉や逸話に焦点を当てる。ベラスケス『朝食』に描かれた人物の親指を立てる仕草は、現代の「いいね」とは意味が異なるという。

A. Bronnikov/VK Press Service

 クラヴァ・コカ氏が案内するルートは、創作のインスピレーションを探し、名作を新たな視点から見つめ直すことを目的としている。レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画を用いた気候学者たちの研究を紹介し、ラファエロのロッジア(開廊)の丸天井装飾を鑑賞したりする構成だ。