
世界最大の潜水艦「ドミトリー・ドンスコイ」が今から45年前に進水

世界最大の潜水艦が、今から45年前の1980年9月29日に進水した。弾道ミサイル潜水艦「ドミトリー・ドンスコイ」だ。
この艦は、弾道ミサイル潜水艦の第三世代のプロジェクト、「941 『アクーラ』設計戦略任務重ミサイル潜水巡洋艦」の1番艦だ(北大西洋条約機構〈NATO〉のコードネームは、「タイフーン型原子力潜水艦」)。9階建ての建物の高さを誇るこの巨大潜水艦は、全長172メートル(サッカー場の1.5倍)、幅23メートルあった。
排水量において、ドミトリー・ドンスコイは、主要なライバルであるアメリカのオハイオ級原子力潜水艦を含むすべての競合艦を圧倒した。潜航時の水中排水量は、4万8千トンに達したが、オハイオ級のそれは1万8千トン。このような巨大潜水艦でありながら、静粛性は驚くほど高かった。
弾道ミサイルを搭載したこの潜水艦は、北半球の高緯度地域における哨戒任務を行うために設計された。120日間の戦闘任務を遂行し、水深320メートルまで潜航し、最大2.5メートルの厚さの氷を突破する能力を有していた。
160名の乗組員は、快適な環境で過ごすことができた。ジム、サウナ、さらには小さな温水プールも利用できた。
941 「アクーラ」級潜水艦は、計6隻が就役した。しかし、ソ連崩壊後、高額な維持費のために、退役・解体が決定された。
2025年3月、ドミトリー・ドンスコイが博物館に改装され、サンクトペテルブルクに設置されることが明らかになった。