
ロシア製の人気SNS、5選

調査会社Mediascopeの2025年の調査によると、ロシア人は平均して1日のうち4,5時間強をインターネットに費やしている。そのうちの4分の1がSNS、2割がメッセンジャーを使用している時間である。
使用されているプラットフォームの一部は外国製だが、ロシア人は国産のSNSやメッセンジャーも多用している。代表的なものを見ていこう。
1.Vkontakte(VK)

フ・コンタクチェ(In Contactの意)、通称VKは、ロシアで最もポピュラーなSNSである。パヴェル・ドゥーロフが2006年に創業(ドゥーロフは後にメッセンジャーのTelegramも立ち上げる)。
2014年、ロシアの大手インターネットサービス事業者Mail.ruがVKを買収し、2021年には自らVKと改称した。
Mediascopeの調査によると、ロシア人の74%がVKを使用し、2024年12月の月間リーチ数は9200万人に及んだ。VKの対応原語は80語。独自の音楽、動画共有、ゲームプラットフォームといったサービスが含まれ、その他幅広いサービスとミニアプリを配信している。
2.Odnoklassniki(OK)

ロシアのSNS第一号。VKより半年ほど前に立ち上げられた。Odnoklassniki(同級生、の意)によると、2024年末時点で月間の利用者数は3600万人を超えた。
OKの特徴の1つが、バーチャル・ステッカーとアニメーション・ポストカードだ。2024年の10~12月の間だけで、ユーザー同士で6億5500万回もアニメーション・ポストカードを送り合い、バーチャル・ステッカーも3億4250万枚を送り合っている。
現在、OdnoklassnikiはVKグループの傘下に入っている。
3.Dzen(dzen.ru)

ニュースの閲覧、個人ブログ、ショート動画、長編動画などのサービスを提供しているプラットフォーム。ブログは旅行者の個人ブログから、スタイリストや作家のブログ、そしてメディアまで幅広い。
Dzenによると、2024年の視聴者数は1日あたり3000万人。ユーザーは利用時間のうち63%は記事を閲覧し、残り37%は動画を視聴している。Dzenには1年間で100万人を超す新たな投稿者が加わった。
もともと、DzenはIT大手のYandexが開発したサービスだったが、2022年VKに買収されている。
4.RUTUBE

2006年創業のロシアの動画サービス。現在の動画数は4億1500万本、チェンネル数は420万。個人制作の動画から、TV番組、映画なども視聴されている。RUTUBEはガスプロム・メディアグループの所属。
Mediascopeによると、RUTUBEの2025年6月の月間視聴者数は8010万人を超えた。
5.MAX

2025年春に登場したロシアの新しいメッセンジャー。登録者数は早くも2百万に到達した。開発はVK。
MAXではユーザー同士の交流の他、ビデオ通話、チャンネルの登録と閲覧が可能。開発者は、将来的には行政サービスへの接続など、様々な機能を追加予定だと言う。