イワン・クパーラの夜、なぜ男性は泳がなかったのか

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スラヴの伝統行事「イワン・クパーラ」には、数多くの言い伝えが残されている。そのひとつが、夜の水浴びにまつわる風習だ。

 イワン・クパーラは、自然の生命力と夏の盛りを祝うスラヴの伝統行事で、現在は7月6日から7日にかけての夜(洗礼者ヨハネの誕生祭)に行われる。人々はかがり火を囲んで踊り、伝説のシダの花を求めて森へ入るなど、さまざまな風習が受け継がれてきた。

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 祭りは夜明けの水浴びで締めくくられる。しかし、一部の地域では、夜のうちに川や湖へ入ること、とりわけ男性が泳ぐことは避けるべきとされていた。

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 その背景には、水辺には ルサールカ(水の精)が住むという古い信仰がある。ルサールカは、悲恋の末に命を落とした若い女性が姿を変えた存在と考えられており、美しい女性の姿で男性を水中へ誘い込み、命を奪うと信じられていた。

 そのため、男性は水ではなく、かがり火を飛び越えることで身を清めることも少なくなかった。

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 一方、この祭りにまつわる風習は地域によって異なる。別の地域では、「イワン・クパーラの日に水浴びをしないのは魔法使いだけ」という言い伝えもあり、川へ行かず儀式に参加しない人は、不審な目で見られることもあったという。