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ロシア語では「神」を大文字で書くのか:「Бог」の正しい表記と発音

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どのような場合に「Бог」(神)という語を大文字で書き、どのような場合に小文字で書くべきなのか。こうした規則は、その時々の支配的なイデオロギーに従いながら、時代とともに変化してきた。

 便覧『ロシア語正書法・句読法規則』によれば、「Бог」という語は、「一神教における唯一の至高存在」を指す場合には、大文字で書かなければならない。

 これに対して、文中で異教の神々について述べる場合には、小文字を用いるべきだ。たとえば、「бог Ра」(神ラー)、「богиня Афина」(女神アテナ)のように書く。

 ただし、問題はそれほど単純ではない。「一定の場合には、どの文字を使うかを、書き手自身が決めることもできる。あるテキストの作者が、特定の伝統において、その神格を最高かつ根源的な存在として捉えるなら、大文字表記を選ぶこともありうる。たとえば、『Бог Шива』(シヴァ神)、『Бог Ахура-Мазда』(アフラ・マズダー〈ゾロアスター教の善神〉)である」。ポータルサイト「グラモタ・ル」の編集者アンドレイ・ゴルシコフは、このように述べている。

正書法に残るソ連の痕跡

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 ソ連時代には、「宗教的偏見」との闘いの一環として、「бог」(神)、「святой дух」(聖霊)、「троица」(三位一体) などの語は、常に小文字で書くことが慣例となっていた。この規範は、『ロシア語正書法・句読法規則』1956年版にも反映されていたが、現在ではすでに有効ではない。

 さらに、「бог」という表記は、インターネット上の口語的な書きことばの特徴である場合もある。メッセンジャーの利用者は、そもそもどんな語でも大文字を使わないことが少なくないからだ。これは世界観の問題ではなく、単なる利便性の問題だ。

 また、インターネットでは、「Б-г」のように「Бог」の母音を省いた表記や、「Г-дь」のように「Господь」(主、神)を省略した表記に出会うこともある。

決まり文句

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 ロシア語には、「Бог」という語を含むことわざ、慣用句、定型表現が非常に多い。

 しかも、同じ表現に辞書で認められた複数の綴り方が存在することもある。たとえば、次のような例だ。

  • 「дай Бог…」(どうか~でありますように。たとえば、あなたに健康や幸福などがありますように)
  • 「дай бог」(боже)(これは、何かについての高い評価を表したり、何かが非常に多いことを意味したりする。述語または間投詞として用いる)

発音――「г」はどうなるのか?

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 通常、語末の “г” の音は無声化して “к” になる(друг〈友達〉、снег〈雪〉 などと同様だ)。はっきりした “г” が聞こえるのは、「друга」、「снега」のように、格変化した場合だけだ。

 しかし、「Бог」という語は、南ロシア方言の強い影響を受けている。そのため、ロシア語では「Бог」の語末は、ごく弱い “х” のように発音される。ところが、格変化すると、再び “г” が聞こえる。たとえば、「Бога」、「Богом」である。