ロシア語では「части речи」(品詞)はどのように呼ばれているのか?
名称の大半は、メレーティー・スモトリツキーの『文法』(1619年)と、ミハイル・ロモノーソフの『ロシア文法』(1755年)のおかげで、ロシア語のなかに定着した。
スモトリツキーは、古代ギリシアの文法学者、ディオニュシオス・トラクスの著作からギリシア語の用語を取り入れ、ミハイル・ロモノーソフは、自身もそれで学んだスモトリツキーの教科書を、生きたロシア語に合わせて改作した。その結果、何が生まれたのだろうか。
Имя существительное(名詞)
これは、ラテン語の substantivum(実体詞・名詞)の翻訳であり、substantivum はさらに、ギリシア語の ousia(本質・実体)にさかのぼる。文字どおりには、「それ自体で存在するもの」という意味である。«имя»(名)とは、語の大きな一群を指す呼び名であり、ほかにも “имя прилагательное”(形容詞。名詞に「付加される」もの)や、“имя числительное”(数詞。数や順序を表すもの)がある。
Глагол(動詞)
古代教会スラヴ語では、«глаголъ» という語は、単に «слово»(語)、«речь»(発話・言葉)を意味していた。これは、ギリシア語の rhema(語・発話)の翻訳借用である。学者たちは、глагол(動詞)を文のなかで最も重要な «часть речи»(品詞)、いわばすべてを動かす «слово в квадрате»(二乗された語)だと考えていた。
Местоимение(代名詞)
これは、ラテン語の pronomenの翻訳借用である。pro(代わりに)+ nomen(名)から成り、すなわち「名の代わりに」という意味である。この用語はそれ自体で意味を説明している。つまり、同じものを何度も繰り返さないために用いる語だ。
Предлог(前置詞)
ギリシア語の prothesisは、文字どおりには「前に置くこと」を意味していた。ロモノーソフはこの語をロシア語に訳した。すなわち、пред(前に)+ лог(置く/横たわる)である。これは、つねに別の語の「前に横たわる」語なのである。
Причастие(形動詞)
最も詩的な名称のひとつであり、これもまた、ラテン語の participiumの翻訳借用である。この品詞は «имя»(この場合は「形容詞」)にも «глагол»(動詞)にも「関与している」、すなわち両者の性質をあわせもつものだと考えられていた。
Междометие(間投詞)
これは18世紀に、ラテン語の interjectioの訳語としてロシア語に現れた。文字どおりには、「語の間に投げ込まれたもの」という意味である。これは生きた発話のなかに「割り込み」、感情を伝えるが、ほかの語と文法的に結びつくことはない。
*ロシア・ナビは、本記事の作成への協力に対して、ポータルサイト「Gramota.ru」に感謝する。