ロシアの「コーヒーの都」はマハチカラ?人口比で最多のカフェ密度、その背景にある文化とは

Madina Gadzhieva / TASS
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ロシアのコーヒー文化の中心は、モスクワでもサンクトペテルブルクでもない。カスピ海沿岸に位置する南部の都市、マハチカラ(ダゲスタン共和国)が、意外にも「ロシア一のコーヒー都市」として注目を集めている。

 人口約62万5000人のこの地方都市には、およそ600軒のコーヒーショップがあるとされ、人口1000人あたり1軒という高密度を誇る。比較すると、エカテリンブルクでは6000人に1軒、モスクワでも5000人に1軒程度であり、マハチカラの突出ぶりが際立つ。

Madina Gadzhieva / TASS
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 イスラム教徒が多く、アルコールの習慣がほとんどないこの地域では、コーヒーが日常の社交の中心となっている。スタイリッシュな雰囲気の中で、丁寧に淹れられた高品質のコーヒーを味わえるのが特徴だ。

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 中でも人気のメニューは、「ラフ」と呼ばれるクリーミーなコーヒー。地元産のナッツバター「ウルベチ」を加えたアレンジが定番で、アイスでもホットでも提供される。また、エスプレッソにザクロジュースを加えた「バンブル」も、地元らしいユニークな味わいとして支持を集めている。

Madina Gadzhieva / TASS
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 「朝も夜もコーヒーから始まり、コーヒーで終わる」と地元の人は語る。ロシアの片隅で育まれたこの独特の文化が、今、新たな注目を集めている。

Alexandra Guzeva
Alexandra Guzeva

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