フランス人が驚いた、ロシア人の5つの特徴的気質
1.パーソナルスペースという概念の欠如
私はどちらかと言えば内向的なので、最も困難だったのは、ロシア人のこういった気質に慣れることでした。特に年配世代に顕著で、おそらく、全てが共有されていたソ連時代の名残なのでしょう。特に印象深い出来事が2つあります。
ロシア滞在の1年目、私はニジニ・ノヴゴロドで学んでおり、50代の夫婦から家を借りていました。毎週日曜日の朝早く、大家さんがベルを鳴らして、お喋りをしに来ました。とはいえ、私には会話ができるだけの語学力がなかったので、“おしゃべり”は実際のところ、殆どが彼のモノローグでした。結局、私は言葉の洪水を礼儀正しく最後まで聴いて、疲れ果てるしかありませんでした。
もう1つの出来事は、南ウラルへの列車の旅の道中でした。壁もドアも無いも同然の、2段ベッドの開放寝台車での、36時間の旅を想像してみてください。乗り込むと同時に、私は、自分の生涯の全てを語り尽くしてやろうという意気込みのお婆さんの話し相手にならざるを得なかったのです。あいづちを打つ必要さえありませんでした。逃げ出すこともできず、私は人生で最も長い時間だったと感じるほどの間、お婆さんの独白を聞き続けました。ちなみに、彼女は私が外国人だとは気づいてさえいなかったと思います。
2.個人的成長の重要性
ロシア人のもう1つの特徴は、もっとポジティブなもので、主に若い世代に関するものです。彼らには目標達成、自己の成長、自分のスキルの開発への意欲が強いのが特徴です。
私のロシアの知り合いの多くはスポーツや芸術に取り組み、追加の専門分野に挑み、あるいはキャリアと並行して更なる教育を受けようとしています。これは、文化に対する親しみとも結びついていますね。劇場や博物館は、いつでも多くの人でにぎわっています。こうした傾向にどのような理由があるのか訊ねると、困難な1990年代に子供時代を過ごした事だと多くの人が答えます。あの時代が、彼らに自分のポテンシャルを開花させて、成功をつかみ取りたいという強い願望を植え付けたのだというのです。
これは、私が特に評価している気質です。私も、大きな影響を受けました。現在、スポーツと事業は私に不可欠な生活の一部となっています。恐らく、フランスに居たら、こうはならなかったでしょう。
しかし、これにはマイナス面もある事は認めなければいけません。それは、成功へのプレッシャーです。ロシアには、今の自分を超えるための努力をしなければならないという義務感らしきものがありますが、これは時には居心地を悪くする原因ともなります。
列車で出会った、7歳の女の子とその母親を覚えています。女の子は2つの外国語スクールに通い、チェスの競技会に出場し、体操とダンスのレッスンをしていました。恐らく、自分自身が達成できなかった事を娘に託した、母親の願いでしょう。しかし、素朴で気楽な子供時代を過ごす余裕は残されているでしょうか?
3.率直さ
礼儀正しさ、デリケートさ、そして常に行動の慎重さを求められる私たちフランス人にとって、ロシア人の極端な率直さは衝撃的です。ロシアには形式ばった決まりが無く、誰もこれといった社交的マナーで縛られていません。
これは、控えめさと不信感が障害となるフランスと異なり、より深く誠実な対人関係を築くのに一役買っています。ロシアの場合、あなたに対して誰かが不満を持っている場合、ためらわずにそれを口にするでしょう。同様に、あなたに好感を抱いているなら、それもまた、すぐにあなたの知るところとなります。
4.耐性、連帯感、機知
これらの特性もまた、ソ連時代にその起源があるのでしょう。物資が全般的に不足し、あるものでやりくりし、お互いに助け合う必要があった時代です。厳しい気候や激動の歴史もまた、しばしば、互助を生き残るための不可欠な要素としてきたと思われます。
いかなる状況であれ、ロシア人は必ず困難な状況を脱するための手段を見つけます。ロシア人は即興の王様です。特に年配者に顕著な特質です。
私は、自宅でビンに様々な驚くべき物を保管しているおばあさん達を知っています。卵の殻やキャンデーの包み紙など…「万が一の時のため」です。飢餓やアポカリプスが訪れたら、間違いなく彼女たちに助けを求めるでしょう!
5.セルフ・アイロニー
ロシア人は、自分自身を笑うこともできます。自嘲は国民の文化に深く根付いています。無数のレジェンド的コメディ映画の他、ロシアの多くのユーモア番組やショーには数多の大スターも登場します。彼らは自らを笑いの対象にし、自分に関するジョークも受け入れている。SNS上でも、同様の傾向が見られるコメディチャンネルが少なくありません。
西側でロシア人について頻繁に抱かれる、冷たく厳格なイメージとは異なり、彼らは鋭いユーモアセンスを持ち、自分自身をあまり深刻に捉えすぎない特徴を持っています。こうした特性は、フランスではほぼ失われてしまっていると、私には思えます。