どうすればロシア語を話せるようになるのか:教師からのアドバイス
フレーズのなかで語と語を結びつけているのは、その言語の文法構造だ。考えを表現するには、単語を知っているだけでは足りない。その組み合わせの規則を理解しなければならない。
ロシア語学習を始めた外国人たちは驚く。いちばん簡単なロシア語の文でさえ、じっくり考えながら分析しなければならないからだ。そのため、話し始めるのが簡単ではないことも多い。
「残念ながら、ロシア語は一気に身につくタイプの言語ではない。ロシア語の話しことばはモザイクのようなもので、それぞれの細部が隣り合う部分と結びついている。そのつながりが壊れると、モザイクは完成せず、発話も明瞭さを失ってしまう」。プーシキン記念ロシア語大学の「外国語としてのロシア語集中教育講座」の上級講師ナタリア・ポリシチュクはこう語る。
ここでは、言葉の壁を乗り越えるのに役立ついくつかの助言を紹介する。
1.単語ではなく、まとまったフレーズ、あるいは対話全体を覚える
- Меня зовут Тео. А тебя? А вас? = 私の名前はテオだ。君は? あなたは?
- Мне 20 лет. А тебе? А вам? = 私は20歳だ。君は? あなたは?
- У меня всё хорошо. А у тебя? А у вас? = 私は元気だ。君は? あなたは?
毎回の授業、学んだテーマごとに、少なくとも1つのフレーズを持ち帰ることだ。そうしたフレーズを蓄え、広げ、小さなテキストへと組み立てていく。
- Летом я поеду отдыхать в Карелию. А ты куда поедешь отдыхать? = 夏にはカレリアへ休みに行くつもりだ。君はどこへ休みに行くの?
- В Москве я научился кататься на коньках. А ты умеешь? = モスクワで私はスケートの滑り方を覚えた。君はできる?
- Если бы я родился в России, я водил бы поезда. А ты кем бы стал? = もし私がロシアに生まれていたら、列車の運転士になっていただろう。君なら何になっていただろう?
自分の生活のあらゆる場面に備えて、ロシア語の決まり文句を少なくともいくつか用意しておくことだ。
2.とにかく話し始める
自分の中に蓄えたものを使う機会を見つけることだ。毎日少なくとも1つは何らかのフレーズを使うことを習慣にするといい。先延ばしにせず、間違いを恐れないことだ。
間違いは、成功へ向かう途中の階段のようなものだと考えることだ。
3.もっとたくさん聞く
話す力を伸ばすのに役立つのが、聞き取りだ。教科書の対話、映画の一場面、ポッドキャスト、短い動画などが向いている。まず対話やモノローグを何度か聞き、せめて2、3語だけでも聞き取ろうとしてみることだ。そのあとで本文や字幕を使って自分で確認する。自分にとって身近なテーマの対話を選ぶとよい。
たくさん聞けば聞くほど、話すことは楽になる。
4.発音と流暢さを鍛える
音声のあるテキストを使って練習することだ。俳優のあとについて繰り返し、一緒に声に出して話す。音を消して、画面の登場人物に自分で声を当ててみてもいい。役に立ちそうな表現は書き出して覚える。AIに頼んで、新しい対話を自分と演じてもらうのもよい。
継続して練習すれば、2か月ほどで手応えを感じられるようになる。
5.ネイティブスピーカーをまねる
ネイティブスピーカーの話し方によく耳を澄ませることだ。彼らが使う語や表現を覚えておくとよい。たとえば、ロシア語の日常会話では、次のような語、フレーズがよく使われる。
- 「давай」(さあ/ほら/じゃあしよう)
- 「ничего」(大丈夫/たいしたことない/まあいい)
- 「неважно」(重要ではない/どうでもいい)
- 「ладно」(よし/わかった/まあいい)
- 「пойдём」(行こう)
- 「в общем」(要するに/だいたい/総じて)
ロシア人がそれらをどんな文脈で使っているかを聞き取り、そのまままねしてみることだ。
そうすれば、自分の話し方はより自然になり、言葉の壁も低くなる。
6.確認したり聞き返したりする言い方を身につける
- Повторите, пожалуйста! = もう一度言ってください。
- Говорите медленно. = ゆっくり話してください。
- Скажите это по-другому. = 別の言い方で言ってください。
- Что значит …? = …とはどういう意味ですか?
- Вы хотите, чтобы я …, да или нет? = あなたは私に……してほしいのですか。そうしてほしいのですか、してほしくないのですか?
こうした表現は、難しい場面で助けになってくれる。
こうしたことはすべて、プーシキン記念ロシア語大学の「ロシア語集中講座」で教えている。
ロシア語とロシア文化を学び、発見していくうえでの成功を祈っている!