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独ソ戦開戦初日ドイツのある都市がソ連軍機に爆撃されていた

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1941年6月22日、ドイツ軍がソ連に進攻し、大祖国戦争(独ソ戦)が始まる。赤軍(ソ連軍)は、緒戦で甚大な損害を被ったが、開戦直後に赤色空軍(ソ連空軍)は、ドイツのある都市を爆撃していた。

 1941年6月22日は、赤色空軍(ソ連空軍)にとって「暗黒の日」となった。飛行場への空襲と空中戦の結果、約1200機が失われた。ドイツ空軍は、航空優勢を獲得した。

 しかし、このような極めて困難な状況下でも、ソ連の爆撃機部隊は、開戦前に策定された計画通りに行動し、敵地の主要な鉄道の結節点や橋を爆撃した。

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 ドイツ軍の侵攻開始から1時間も経たない午前4時50分、ソ連の第9高速爆撃航空連隊の爆撃機「SB」(ツポレフ ANT-40)が、ソ連領リトアニアのパネヴェジース飛行場から離陸し、東プロイセンのティルジット市(現在のカリーニングラード州ソヴィエツク市)を目指した。  

 この空襲には、合計25機が参加した。爆撃機は迂回して、敵にとって予想外の方向から市街地に近づいた。午前6時20分、ソ連機の最初の爆弾が、ティルジット駅に投下された。航空連隊は、ドイツ軍の防空砲火により3機を失った。

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 ソ連の第46航空連隊は、第9高速爆撃航空連隊よりほぼ1時間遅くティルジットに向けて離陸したため、不運に見舞われた。到着時には、既にドイツ空軍の戦闘機が街の防衛に当たっていた。彼らは、ソ連軍の爆撃機18機のうち10機を撃墜し、その過程で1機を失ったのみだった。