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ロシアで一番背が高い男
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身長224センチのセルゲイ・イリインさんは、ロシアでもっとも身長が高い人物として「ロシアのギネスブック」に登録されている。同時にセルゲイさんはロシアで両手を水平に広げた長さと足のサイズが大きい人物でもある。
信じがたいサイズの持ち主ではあるが、セルゲイさんは、仕事をし、家事をこなし、友人たちと楽しい時間を過ごすなど、ごく普通の生活を送っている。ただし、数百万の群衆の中で、彼の姿は簡単に見つけることができる。
バスケット選手としての人生
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セルゲイ・イリインさんは1987年、スモレンスク州の小さな町ヴャジマのごく普通の一家に生まれた。母親の身長は170センチ、父親は185センチ。9年生のとき、セルゲイさんは1年で10センチも背が伸びた。そして身長が2メートル19センチに達したとき、脳下垂体にくるみ大の良性の腫瘍が見つかった。その腫瘍が脳下垂体を圧迫し、それにより、成長ホルモンがさらに分泌されていたのである。腫瘍を切除してからも、セルゲイさんはまだ数センチ成長を続けたが、その後、しばらくして成長は止まった。
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セルゲイさんの最高記録は225センチだが、普通皆そうであるように、年齢とともに少し身長は低くなった。
セルゲイさんは言う。「ロシアのギネスブックのために計測したときには、立って223センチ、横になって227センチでした。それで最終的に224センチと記録されました。イタリアで計測したときは227センチもありました。測り方によるのです」。
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若いときには、バスケットボール選手として活躍。最初はヴャジマ代表に入り、その後、モスクワのチーム「ジナモ」でプレーした。選手生活において、セルゲイさんはロシア、キルギス、カザフスタン、トルコのチームに在籍し、スポーツ功労者の称号を授与され、複数の外国語を習得した。29歳のとき、足の故障が原因で引退することとなり、それを機にモスクワに戻る決意をした。
ロシアでもっとも背が高い人物
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セルゲイさんは数年間にわたり、モスクワにある体育・スポーツセンターを率いたが、その後コーヒーの販売業を経て、現在はオフィスや出張の仕事をしながら、背の高い人向けの洋服の縫製に関するビジネスをやっている。最初に扱ったのは、「225」というロゴが入った靴下だった。
「きちんとした服やコートが必要なときは、洋服を作る職人を探します。値段的には、店で買うのと比べて、そう高くはなりません。ただ採寸をする必要はあります」とセルゲイさんは話す。すべての服はロシアで作られる。
概して、面倒の原因になるのは洋服だけだと彼は言う。「3XL–Tサイズの服はどこででも見つかるものではありません。オンラインショップで探すか、自分で気に入るように作るかのどちらかです。わたしは流行にはかまわないので、自分の身体にフィットしていればそれでいいのです。自分のためにも服を作りますし、他の人たちのためにも作ります」。
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セルゲイさんはモスクワ郊外にある、普通の家具のついたアパートに暮らしている。何も作り変えたりする必要はないという。ただ天井だけは高い(3.1メートル)部屋を選んだ。
セルゲイさんは言う。「わたしは大体において、注文が少ない人間なんです。地下鉄の車内で頭を下げなければならないことがありますが、それも大したことではありません」。
「人間というのはどんなものにも慣れるものです。たとえば、飛行機では非常口の近くの席を選びます。席が広めのビジネスクラスの席にしてくれることもあります。列車の中でもなんとか適応しています。まったく問題とは感じません」。
2019年、セルゲイさんは、友人であるノヴォシビルスク出身のバスケットボール選手、パヴェル・ポドコルジンさんがロシアでもっとも身長の高い人物として「ロシアのギネスブック」に登録されたことを知った。そのとき、セルゲイは編集部に手紙を書き、直談判した。そしてその結果、3つの記録――もっとも高い身長(224センチ)、もっとも大きな尋(=両手を水平に広げた長さ、
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世界一背の高い人物として世界のギネスブックに登録されているのは、トルコの農業家スルタン・コーセンさん(身長251センチ)である。セルゲイさんはこの人物とテレビ番組で会ったが、なんとコーセンさんはセルゲイさんより頭一つ分背が高かった(!)のだそうだ。