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チェルノブイリ原発事故後にどのようなロボットが使われたか?
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1986年4月26日に、チェルノブイリ原子力発電所で大事故が発生した。そのさまざまな影響、被害を取り除くために、十数種類のロボットが使われた。無線制御とケーブル制御があり、ソ連で開発されたものも、急遽外国で購入されたものもあった。
軽量車輪型探査ロボット「RR-1」は、放射線を測定し、原発の4ブロックの敷地内を撮影して、さらに、人間にとって最も危険なエリアを特定した。このロボットが近づけない階段や通路は、履帯シャーシに搭載されたロボット「RR-G1」が探査した。
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汚染地域の除染を直接行ったのは、大型ロボット・ブルドーザー「ベロヤレッツ」や「TR-1」などだ。最も成功したのは、ロボット複合体「クリン1」。これは、戦車「T-72」のシャーシに載せた2台の特殊車両からなっていた。
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制御するほうの車両には、運転士と操縦士が乗り、後者は、ロボット車両を遠隔操作した。こちらの車両は、瓦礫を撤去し、放射性物質を集めた。
チタン製の「STR-1」もチェルノブイリで成功した。これは、宇宙技術を応用して開発されている。自走式シャーシは、月面探査機から転用された。
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一方、外国から購入したロボットのパフォーマンスは悪かった。高レベルの放射線のせいで、ドイツの「MF-2ジョーカー」と日本の水陸両用無線操縦ブルドーザ「コマツD355W」は、コマンドなしに動き始め、全速力で瓦礫の山に飛び込んだ。
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