
UAZ車をベースに開発された異色の全地形対応車、装軌式ブハンカ

ブハンカ(「一斤のパン」の意)は、ロシアのUAZがソ連時代から製造しているバンタイプのオフロード車の愛称だ。なんと、このボディを流用した全地形対応車も存在する。

改造車ではない。れっきとした工場生産品だ。製品名はUZOLA。ニジェゴロド州の「全地形対応車工場」で製造されている。

全地形対応車には旅客用と貨物用があるが、いずれも外形はよく似ており、氷上、雪上、沼を走行する他、水上でも活動できる。

UZOLAの一般的な自動車との違いは、タイヤが無いという事の他、操作方法も異なる。普通のハンドルを取り付けることもできるが、ベーシックなモデルは戦車のようにレバーで操作する。エンジンはガソリンとディーゼルの2種類。最高速度は不整地で60km/h、水上では5km/h。

この車はユジノ・サハリンスクで、遠隔地で悪天候時に運用する救急車として利用されている。車内は搬送、治療、蘇生などに必要な医療機器を備えている。

装軌式ブハンカは、警察(クラスノヤルスク地方のアクセス困難な遠隔地でも1台が採用されている)や非常事態省をはじめ、様々な機関で運用されている。
