
未来形または現在形がない動詞がいくつかある

これらは「不十分な動詞」と呼ばれる。
ロシア語には、音声上の不調和のため、未来形または現在形で一人称単数形をもたない動詞がいくつかある。
この点で最も知られている動詞は、「победить(pobedit')」(勝利する)だろう。仮に、無理に一人称単数形を作って、「私は勝利する」と言おうとすると、「я побежу(ya pobezhu)」とか「я побежду(ya pobezhdu)」などとなってしまい、とても変だ。その場合は、助動詞を用いて「私は勝利できる」と言ったほうがよい。すなわち、「я смогу победить(ya smogu pobedit')」。
動詞「убедить(ubedit')」(説得する、納得させる)も、これに似ている。
動詞「бдеть(bdet')」(徹夜する、注視する)もまた、現在形の一人称単数形がない。