ソビエト軍の兵士たちが前線から送った手紙は、なぜ三角形の形をしていたのだろうか?
答えは非常に単純で、戦時中の厳しい状況下では封筒が不足していたため、手紙自体がその役割を果たしていたのである。
兵士たちは文面が内側になるように手紙を折りたたみ、外側の面に送り主の名前と受取人の宛先を記した。切手は不要だった。
いわゆる「兵士の三角形」には糊は使われなかった。用紙の両端を折り込むと、一本の紙の帯が残る仕組みになっており、これが一種の「差し込み口」の役割を果たし、三角形の内側に押し込んで留められていた。
三角形の手紙は郵便配達人のバッグの中でしわになりにくく、簡単に開いて読んだ後、再び折り直すこともできた。すべての郵便物は軍の検閲を受けていたため、これは重要な点だった。検閲では、部隊番号、指揮官の氏名、兵士が戦っていた地域の記述などが手紙から墨消しされ、その後、独自の印が押された。
ヴォルゴグラード州には、「兵士の三角形」を記念する記念碑がある。三角形の大理石の石板には、スターリングラード攻防戦の参加者であったドミトリー・ペトラコフが、娘リュドミラに宛てて書いた手紙の実際の文面が刻まれている。