ロシアに生息するアザラシいろいろ

マキシム・ボゴドヴィド / Sputnik
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よく似ているが、学術的には、アザラシ科(Phocidae)とアシカ科(Otariidae)に大別される。アシカ科は、先祖から受け継いだ小さな外耳がある。アザラシ科はイタチ亜科、アシカ科はクマ科から進化した。ロシアには両者ともに生息している。

1.ゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)

pilipenkoD / Getty Images
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 体重130~150kgの小型のアザラシで、北極海の冷たい海に生息している。ロシアでは、バルト海に生息するヨーロッパゼニガタアザラシと、島アザラシもしくはスタイネガーゼニガタアザラシと呼ばれる2つの亜種がレッドデータブック入りしている。

 後者はクリル諸島、カムチャッカ、コマンド―ル諸島のみに生息し、胴体全体の特徴的な輪っか状の明るい模様で見分けられる。

2.ゴマフアザラシ(Phoca largha)

Michael Nolan/robertharding / Getty Images
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 スタイネガーゼニガタアザラシの近縁種で、銀色がかった体毛に濃い斑点が特徴的。極東の海洋自然保護区のシンボル的存在である。

3.アゴヒゲアザラシ(Erignathus barbatus) 

パーヴェル・リヴォフ / Sputnik
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 ロシアに生息するアザラシ科の中で最大(360kg)。憶病な性質と、陸上をジャンプするように移動する姿から、露語では「海のウサギ」と呼ばれる。長いヒゲのために、アゴヒゲアザラシとも。北方の原住民は、太っているという意味の「ラフタク」と呼んだ。

 北方の寒冷な海や北極海の浅瀬に生息し、基本的に単独行動を取る。繁殖期になると、メロディックな鳴き声を発する。

4.タテゴトアザラシ(Pagophilus groenlandicus) 

G.コロソフ / Sputnik
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 白海とバレンツ海に生息。姿形がハープに似ている事から、英語では「harp seal」と呼ばれる。

 寒冷な海の海氷を好み、その上で真っ白でフワフワの愛らしい子アザラシを産む。

5.ハイイロアザラシ(Halichoerus grypus)

ドミトリー・ドゥボフ / Sputnik
ドミトリー・ドゥボフ / Sputnik

 露語では面長アザラシや、テヴャクという呼び名もある。体重300㎏に及ぶ大型種で、コラ半島付近の海に生息する。バルト海にも亜種が分布する。

6.クラカケアザラシ

アルカジー・キバリチッチ / TASS
アルカジー・キバリチッチ / TASS

 露語では縞アザラシとも呼ばれ、まるでシマウマやパンダのような模様が特徴。翼を語源とするクルィラトカという異名もあり、これは遠くから見ると、模様が翼を広げているように見えるからである。特に雄の成獣の模様がくっきりしている。

 ベーリング海、オホーツク海、チュコト海に生息し、人間に接近することは滅多にない。

7.ワモンアザラシ属(Pusa)

マキシム・ボゴドヴィド / Sputnik
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 アザラシ科の中で独立した属を構成する。他のアザラシと比較すると小型で吻部が短く、真っ黒で涙をためたような目が特徴的。もちろん、これは涙ではなく、空気中で角膜を潤すために水分が分泌されたものである。

 ワモンアザラシ属は海水のみならず、淡水域にも生息している。

 ロシアではバイカル湖のバイカルアザラシと、カスピ海のカスピ海アザラシがよく知られている。また、輪っか状の模様が目立つワモンアザラシも複数の亜種が、フィンランド湾、ラドガ湖、白海、オホーツク海にそれぞれ生息している。

8.オットセイ(Callorhinus ursinus)

Nick Rains / Getty Images
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 外耳が見られるアシカ科は、ロシアではオットセイとトドの2属が知られている。いずれも極東のクリル諸島、コマンドルスキー諸島などに分布する。雌よりも雄の方が目立って大型なのが特徴で、オットセイの場合は雌が70kg程度なのに対し、雄は320㎏にもなる。

 繫殖期になると、オットセイは繁殖地の争奪戦を始める。より良い場所を巡って騒々しい争いが行われるが、出産後は一種の「保育園」が形成され、争いは停止する。

9.トド(Eumetopias jubatus )

セルゲイ・クラスノウホフ / Sputnik
セルゲイ・クラスノウホフ / Sputnik

 オットセイとは近縁で、繁殖地も近い。トド(ステラーシーライオンとも)はとにかく巨大で、アシカ科の最大種である。雌は350kg、雄に至っては1トンにもなる。

 トドの多くは人間を怖れず、漁師に接近して釣った魚を失敬することもある。その巨体に合わせて、食欲もビッグなのだ。