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メディアがこのベリャーシという名のヴォログダのネコを知ったのは5月のことである。このとき、ベリャーシは地元の災害救命センターで働くようになった。
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ふさふさの毛をしたネコの救助隊員の仕事は、小学生とコミュニケーションを取るというかなり責任の重いものだった。救助隊員たちは、学校で防災教育を行う時、子どもたちの注意を引くため、このネコを連れて行ったのである。
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しかし、7月にネコは激太りし、壁と暖房器具の間に挟まって動けなくなってしまった。太ったネコは一時的に仕事を休む必要に迫られた。センターの職員たちはベリャーシにダイエットさせようと、太ったネコのための餌を10キロと運動するためのおもちゃを買った。
一方、もちろんベリャーシにダイエットなど気にいるわけがない。そこで、出かけて行ってはどこかで何か食べ、そして食中毒になってしまった。
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そこでベリャーシは、センターの代表であるナジェジダ・サシナの家に連れて行かれ、厳しい監視下に置かれることになった。
ナジェジダは話す。「ベリャーシにとってダイエットはかなり辛かったようです。特にわたしがキッチンで何か料理していると、空腹で気絶するふりをするんです。仰向けになって、口を半開きにして、それはもう本物の俳優のようでしたよ」。
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しかしこの演技力もダイエットから解放される理由にはならなかった。結局、ベリャーシは1ヶ月間ダイエットし、7.3キロだった体重を5.5キロまで落とすことに成功し、「職場」にも復帰した。
この物語は晴れてハッピーエンドとなった。
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