なぜソ連政府は別荘・家庭菜園「ダーチャ」にきっかり600m2を割り当てたのか

VvoeVale/Getty Images
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ソ連の家族の多くは、国から土地を受け取り、そこで別荘・家庭菜園「ダーチャ」をつくり、野菜や果物を育てることができた。しかしその際、敷地面積は、厳しく規制されていた。すなわち、6ソートカ、つまり600m2だ(たとえば、敷地の幅が20㍍、長さが30㍍)。 
Alexey Kudenko / Sputnik
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 この「ダーチャ基準」の提唱者は、モスクワ農業大学のヴィタリー・エーデリシュテイン教授だ。彼は生涯を通じて、野菜栽培技術に関する学術論文を500本以上書いている。著書『個人菜園』の中で、彼は、どの作物をどのくらいの量育てるのが最適かを、すごく細かく計算している。年間基準は、500.7キログラムだった。

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 教授は、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キュウリ、トマト、キャベツを、主な野菜として挙げている。つまり、ロシア人が今でも家庭菜園で育てているものすべてだ。

 次に、エーデリシュテインは、菜園に必要な面積(124.5m2)を計算して割り出し、それに家族の人数(平均4人)をかけて、さらに庭木や家屋のスペースを加えた。それがちょうど600m2になったわけだ。

Anatoly Zhdanov/TASS
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 彼の計算に基づき、1949年にソ連閣僚会議(内閣に相当)は、「勤労者の集団および個人の園芸に関する」法令を公布し、市域内では600m2、市域外では1200m2という基準を定めた。なるほど、これに先立つ1930年代にも、ソ連国民にダーチャが割り当てられてはいたが、その広さはまちまちだった。教授は、1961年に「社会主義労働英雄」の称号を授与された。

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