「ゴールデンビザ」とは何か:ロシアで取得する方法は?

nantonov/Getty Images
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ロシア企業に投資する外国人は、簡略化された手続きで、永住権を取得できる。では、ロシア経済にどれくらい投資すればよいのか?

投資ビザとは

 ロシアでは、2023年初めから、政府法令が施行されている(ロシア語のテキスト)。これにより、外国人投資家は、ロシアの永住権を取得できる。そのためには、永住権の申請前の3年以内に、ロシア企業に3千万ルーブル(34万㌦)を投資するか、社会的に重要な地域プロジェクトに1500万ルーブル(17万㌦)を投資する必要がある。

 そのロシア企業は、少なくとも3年間活動していなければならず、投資家の永住権申請の前年に、少なくとも600万ルーブル(6万8千㌦)の税金と拠出金を支払う必要がある。

 または、外国人起業家は、ロシアで法人(農場、有限責任会社、単独創業者の株式会社)を登録し、その法人は、永住権の申請前に2年間活動していなければならない。この場合、会社は400万ルーブルの税金を支払う必要がある。 

 さらに、ロシアで不動産を購入するという選択肢もある。その場合、地籍簿上の総評価額は2500万ルーブル(28万㌦)、モスクワではその2倍となる。

申請の方法

 まず、投資家がこれらの基準を満たしていることを、ロシア連邦経済発展省から確認してもらう必要がある。そのためには、外国人は、申請書に必要な書類を添付して、同省に申請する。 

 必要書類は、たとえば、

  • 法人に関する統一国家登録簿の抜粋
  • ロシア法人の株式購入を証明する書類
  • 投資を証明する、ロシア法人の文書。
  • 法人等の支払金額に関する証明
  • その他

 また、個人データの処理に関する同意書も記入する必要がある。それは、上の政府法令の付録にある。 

 法令によれば、ロシア連邦経済発展省における審査は、30営業日以内で終了する。この期間中に、外国人は、「ゴールデンビザ」を取得するための基準を満たしているか否かについて、回答を受け取るはずだ。

 より詳しい説明については、ロシア連邦内務省移民局に問い合わせることができる。モスクワでは、「多機能移民センター」(ロシア語のウェブサイト)で支援を受けることができ、サンクトペテルブルクにも独自の移民センターがある。

ロシアの永住権は何を与えてくれるか

 永住権は、外国人に対して、ロシア国民と同様に、ロシアに出入国し、ロシア国内で合法的に居住し、働き、医療を受ける権利を与える。永住権は無期限に有効だが、毎年確認を受ける必要がある。また、永住権は、ロシア国籍を取得するためのステップともなる。永住権を取得してから5年後に、国籍を申請できる。

 ロシアに移住したいが、どこから始めればよいか分からない場合は、まず通常のビザの取得方法(およびビザが必要かどうか)を読むことをお勧めする

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