
外国人がロシアで滞在登録をする必要性について

ロシアでは、全ての外国人が滞在場所での滞在登録手続きを行う必要があります。どういったケースでこの手続きを自主的に行わなければならないのか、この記事でご説明しましょう。
外国人のレギストラーツィヤ(滞在登録)とは?
滞在先での登録(レギストラーツィヤ)は、ロシア滞在が合法的であることを証明するものです。もしこの登録手続きを行わなかった場合、罰金か、場合によっては国外追放といった処分が下されます。ただし、外国人の滞在登録は、原則としてホスト側の責任です。

ホテルないしホステルに滞在する場合
外国人観光客やビジネスマンにとっては、このパターンが最も多いでしょう。ホテル側はゲストがチェックイン後、1労働日以内にゲストの滞在登録を済ませ、必要事項を内務省に報告します。従って、ゲスト側は特に何もする必要はありません。滞在登録はホテル滞在期間中有効となります。
アパートに滞在する場合

アパートの部屋を賃貸するか、あるいは他人の家に居候する場合、以下の事に留意しておく必要があります:
- 到着後、7労働日以内に移民局に届け出を行う必要があります。ベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギスの各国籍の保有者は例外的に、30日間の猶予があります(滞在日数が30日より少ない場合、滞在登録は不要)。
- 滞在登録の責任は滞在先となる物件所有者が負いますが、滞在登録手続きを自分自身で行うことも可能です。
- 賃貸契約を行うか、もしくは、滞在先となる物件所有者による申請(ロシア語文書)、および物件所有者のパスポートのコピーを常に携帯しなければなりません。
- 到着通知書をロシア語で記入する必要があります。
- パスポート、パスポートのコピー(ビザを含む、記入のある全ページ)、入国スタンプが押印された出入国カードを常に携帯する必要があります。
ここで注意しなければならないのは、オンライン予約サービスを利用して住居を賃貸する場合です。一部の物件所有者は、外国人の滞在登録手続きを行わない旨を明記している場合があります。こうした物件は滞在に適しません。
滞在登録手続きの手順

- オンラインでの登録手続きは、「ゴスウスルーギ(国家サービス)」のサイト上で行えます。簡単でスピーディですが、このサービスを利用するには、登録対象者と物件所有者と双方のアカウントが必要になります。
- 同様の手続きは、各都市にある多機能センター「モイ・ドクメントゥイ(Мои документы)」の窓口でも行えます。
- 内務省の窓口で登録手続きを行うことも可能です。
内務省での審査は、通常は同日中に行われます。多機能センターやゴスウスルーギでは、最大で6労働日を要します。
登録手続きは無料。
書類の審査後、登録対象の外国人にはスタンプが押印された文書が交付されます。この文書は常に携帯し、必要に応じてパスポートとともに提示しなければなりません。滞在目的に応じて、登録期限は異なります。旅行者の場合は最大90日間、就労の場合は最大1年間です。
ロシアを退去後は、自動的に滞在登録が抹消されます。
滞在登録手続きを行わない場合はどうなるか?
- 罰金:外国人に対しては最大5000ルーブル(約9110円)、ホスト側に対しては最大7000ルーブル(約12750円)、法人の場合は最大80万ルーブル(約14,5万円)が課されます。
- 国外追放:3年から10年の再入国禁止となります。
- 出国時のトラブル:出国の遅延や追加検査が発生する可能性があります。