
外国人がロシア国内でパスポートを提示する義務が生ずるのはどんな時?

1.ホテルにチェックインする時

ロシア国内のあらゆる宿泊所にチェックインする際、身分証明書の提示は必ず必要になる。宿泊施設側はチェックインから1労働日以内に宿泊客を登録し、必要な情報を全て内務省に届ける。
2.自動車をレンタルする時

ロシア国内で自動車をレンタルする際にも、パスポートが必要になる。レンタカー店、カーシェアリングサービス、いずれの場合も同様。
3.国家機関を訪問する時

たとえば、滞在先での滞在登録を自分で行う場合、あるいはその他の国家サービスを受ける場合、多機能センター(MFC)もしくは移民局で職員にパスポートを提示する必要がある。
4.他の地域に移動する場合

都市の地下鉄や鉄道のチケット購入時にパスポートは必要無いが、現在地からロシア国内の他の地域へ旅行する際には、チケットにパスポート情報を入力し、パスポート本体も携行しなければならない。航空機や長距離列車だけでなく、バスや船舶の場合も同様だ。
5.SIMカードの購入時

ロシアでは、SIMカードの購入にはパスポートの提示が義務付けられている。これはロシア国民も、外国人も同様である。空港、鉄道駅、ショッピングセンター内、もしくは街中にある通信事業者のオフィシャル店舗で購入可能。
6.銀行でカードを作る時

ロシアの銀行カードは、発行に数日を要する記名式のものと、即発行可能な無記名式がある。しかし、どちらのカードを発行するにしても、銀行ではパスポート情報の記入と、パスポートの提示を求められる。ロシアで銀行のカードを取得する方法については、こちらを参照
7.酒類もしくはタバコを購入する時

ロシアでは、酒とタバコの購入は18歳以上から。年齢確認のため、店員はパスポートなどの身分証の提示を求める場合がある。レストランでも、酒類を注文する際にパスポートの提示を求められる場合がある。
8.モスクワで劇場に行く時

現在、モスクワの劇場やコンサートホール、文化施設の大部分はイベントチケット購入時にパスポート情報の記入を求めている(該当する施設の一覧はこちら)。身分証明書は入場時に確認し、チケットと照合する。
サンクトペテルブルクの場合、チケット購入にパスポート情報が必要なのは、現状、ボリショイ・ドラマ劇場のみである。
9.警察官に呼び止められた時

ロシアでは、警察官が街頭や地下鉄、その他の公共空間で呼び止めて身分証明書を確認することがある。通常、対象が捜索中の人物に似ているか、対象が何らかの違法行為を行っていると疑うに足る根拠が警察官にある場合に、身分証の提示を求める。違反行為には、例えば、街頭での飲酒も含まれる。これは、ロシアでは厳格に法で禁止されている。
いずれにせよ、パスポートもしくは身分を証明するその他のドキュメントは、常に携帯しているのが望ましい。最低限、ドキュメントのコピーが無いと、個人が特定されるまで拘束される可能性がある。
10.医療クリニックを受診する時

救急医療を受ける場合には、パスポートの提示は必要無い。たとえば、街頭で具合が悪くなった場合、救急車を呼ぶか、最寄りの医療機関に相談できる。しかし、単に診察や検査のためであれば、パスポートと保険証が必要になる。詳しくは、こちら