ロシアの偉大な考古学スポット5選
1.ケルソネソス
ケルソネソス・タウリケは黒海沿岸のクリミア、現在のセヴァストポリ近郊に位置する。紀元前5世紀から14世紀まで続いた古代都市国家だ。ロシアでは唯一の、古代の円形劇場遺跡が遺されており、夏にはコンサートや演劇が催される。また、中世のバシリカの遺跡や、要塞の塔の跡も遺っている。かつてこの地でウラジーミル公が洗礼を受けたとされているため、正教徒にとっても、ケルソネソスは神聖な場所だ。
2年前、この古代都市の南部に新たな博物館複合体「新ケルソネソス」がオープンした。この場所での発掘調査では、ヘロオン川の河床が発見されている。10世紀頃、この川は都市全体に真水を供給する水源だった。現在、その水流が復活して、かつての古代都市を流れている。
2.ファナゴリア
タマン半島(クラスノダール地方)のこの街はかつて、ボスポロス王国においてパンティカパイオンに次ぐ第2の都だった。その起源は紀元前6世紀に始まり、11世紀に人々が去り始めて、歴史を閉じた。
18世紀から発掘調査が行われ、アフロディテの神殿の遺構、ミトリダテス6世エウパトルの宮殿の遺構、紀元前2~1世紀頃の軍船(世界最古級である)、中東以外では世界最古(紀元前1世紀頃)のシナゴーグの遺構などが見つかった。2014年から、ファナゴリアのある地区は公式に博物館となった。
3.グレート・ボルガル
カザンから150kmも離れていない場所に、かつてのヴォルガ・ブルガールとジョチ・ウルスの首都がある。シルクロード沿いのこの都市では交易が盛んだった。13世紀にブルガールはモンゴルに征服され、ジョチ・ウルスの最初の首都が置かれた。しかし15世紀には衰退し、カザンがヴォルガ・ブルガールの新たな首都となった。
ここには複数の廟の他、浴場、手工業の工房などの遺構が遺されている。
ヴォルガ・ブルガールの人々は、この地でイスラムに改宗したと考えられている。地元のコーラン博物館にあるモザイク画が、それを物語る。
4.ゴルギッピア
紀元前4~3世紀、アナパ湾沿岸に存在した都市ゴルギッピア。その名は、ボスポロス王の兄弟ゴルギッポスにちなむ。住民は農業に従事し、小麦、レンズ豆、大麦を栽培し、馬産や羊産、地元産のブドウを使ったワイン作りなどを行っていた。ゴルギッピアはボスポロス王国、ロドス、ヒオスなどと交易していた。
古代都市の通りや城壁の一部、住居の一部などが遺構として遺っている。発掘調査中、考古学者たちは石棺や墓石、神殿の彫刻や円柱、装飾などを発見している。
5.ディヴノゴリエ
数多くの白亜の遺構・・・ここはカッパドキアか?いいや、ヴォロネジ州だ。ディヴノゴリエの名は、聖ウスペンスキー男子修道院と洞窟教会のおかげで広く知られるようになった。このドン川とチハヤ・ソスナ川沿いの低地に遺るマヤツコエ古都遺跡は、かつて8~9世紀頃にハザール人によって建設された。
ディヴノゴリエにはハザール汗国の9~10世紀頃の要塞遺構がある。また、青銅器時代の塚や、1万2千~1万4千年前の住居跡も発見されている。膨大な数の野生馬の骨も、考古学者によって発掘されている。どうやら、この地の人々は馬の家畜化を進めていたようだ。