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ロシアの新しい博物館、おすすめの10選

アレクサンダー・メレホフ / TASS
トレチャコフ美術館の分館から、ユニークな個人コレクションまで。

1.トレチャコフ美術館分館、カリーニングラード

ヴィタリー・ネヴァル / Sputnik

 ロシアを代表する美術館の分館がカリーニングラードのオクチャブリスキー島にオープンしたのは2025年夏。トレチャコフ美術館が誇るロシア美術のコレクションは、カリーニングラードの人々と同地を訪れる観光客に一気に身近になった。所蔵コレクションから様々な展覧会を開催する他、コンサートや映画上映も行われている。

 館内には児童向け美術館もあり、子供たちに美術鑑賞の手ほどきをしてくれる。また、美術館の歴史を振り返るマルチメディア館もある。

2.オーシャン・プラネット(海洋博物館)、カリーニングラード

ヴィタリー・ネヴァル / TASS

 同じく2025年夏に新規オープンしたのが、世界海洋博物館の新館である。「オーシャン・プラネット」は、直径42メートルのガラス張り球体で、7階建ての内部は大水槽と研究ラボ、展示ホールと図書館など、海に関する展示と学びのスペースとなっている。

3.ZILART博物館、モスクワ

エフゲニー・ビヤトフ / Sputnik

 コレクターのアンドレイ・モルチャノフとエリザヴェータ・モルチャノワ夫妻が25年かけて蒐集した8000点超のコレクションが展示のベースとなっている私立博物館。5階建ての建物の内部では、年に数回入れ替わる展覧会で実に様々な展示が行われる。内容は主に、ソ連の公式美術と非公式美術、ロシアおよび欧米の現代美術、写真、19~20世紀のアフリカ彫刻などのコレクションから構成される。

4.海軍の栄光博物館、クロンシュタット

ヴァレンティン・エゴルシン / TASS

 クロンシュタットの新しい博物館は「堡塁の島」の一画をなす。展示の目玉は、ソ連初の原子力潜水艦K-3「レニンスキー・コムソモール」の実物だ。専用に建設されたパビリオン内で展示されており、その外観を見学できるのはもちろん、内部に入って各区画や戦闘配置を見られる。

5.シュパーギン工場のペルミ美術館

 ペルミ美術館は2025年末にシュパーギン工場跡の新館に移転した。ロシアでも最大級かつ最古級の美術館の1つであり、所蔵する作品は53000点を超える。そのコレクションには有名なペルミの木彫りや、ストロガノフ派の絵画、金刺繍などがある。また、18~20世紀ロシア美術の膨大なコレクションの他、外国の装飾美術や工芸品も多い。

 新館はかつて機関車修理工場だった場所にあり、現在では一大文化拠点の1つとなっている。

6.サマーラの調理工場

セルゲイ・タラソフ / Sputnik

 トレチャコフ美術館のサマーラ分館は、構成主義建築の傑作、鎌と槌の形をしたマスレンニコフ記念調理工場に入居した。2024年に修復作業を終えて当初の姿を取り戻した工場の内部に、2000平方メートルの展示スペースが設けられた。1階部分は、調理工場という試みを回顧する展示となっている。この分館には教育センター、映画館、マルチメディア資料も収蔵する図書館のほか、ミュージアムショップとカフェも併設されている。

7.カダシェフスカヤ河岸通り沿いのトレチャコフ美術館別館

ミハイル・メツェル / TASS

 2024年、歴史的な本館からほど近くに新たに別館がオープンした。展示ホール、絵画・彫刻の修復工房、学術フォトアーカイブが入居する。河岸通り側に位置する開放的なアトリウムは、多機能な公共スペースとなった。建物のファサードを飾るのは、ロシア美術の複製34点である。

8.「新ヘルソネス」博物館複合体、セヴァストポリ

コンスタンチン・ミハルチェフスキー / Sputnik

 2024年夏オープン。単一の博物館ではなく、歴史的・考古学的な一大地区である。かつてのヘルソネス(ケルソネソス)に位置する。博物館複合体にはキリスト教博物館、古代・ビザンツ博物館、クリミア・ノヴォロシア博物館が含まれる。過去の世界に没入し、地域の歴史を学べるインタラクティブな展示がなされている。

9.美術センター「アーティストの町マスロフカ」、モスクワ

アレクセイ・ナロドニツキー

 2025年、工房が集中するヴェルフニャヤ・マスロフカの有名な「アーティストの町」にオープンした美術館。ソ連時代、この場所では画家や彫刻家たちが暮らし、制作に没頭していた。新たな美術館スペースは、その歴史を振り返るものであり、様々な記念品や写真、作品が展示されている。かつてこの地で暮らし、活動していたアーティストたちの回顧企画展も開催されている。

10.ペルミ現代美術館

 モスクワとペテルブルグを除けば、現代美術の分野においてロシアで最も名高い場所だろう。2009年に設立され、2023年末にクリサノフ通りの新館に移った。

 20~21世紀にかけてのアーティストや彫刻家の作品1500点以上を所蔵しており、その中にはニコライ・ポリッスキー(アートパーク「ニコラ・レニヴェツ」創設者)といった作家の作品も含まれる。ペルミ現代美術館は市内のパブリックアートでも知られており、特にボリス・マトロソフの「幸せは遠からず」が有名だ。