強勢の位置がとくに重要なロシア語の単語5選
ロシア語を学ぶ外国人は、単語のどこに強勢(ストレス)を置くかを覚えるのが一番難しいとよく言う。確かに、ロシア語には、この点において明確なルールがなく、紛らわしい単語も、実際ある。綴りは同じなのに、強勢の位置によって、つまり発音によって意味が変わってしまうのだ。
1.「за́мок」(zа́mok) – 「замо́к」(zamо́k)
最初の単語では、最初の音節に強勢が置かれており、「城」を意味するが、2番目の音節に強勢が置かれると「錠前」を意味することになる。
2.「до́ма」(dо́ma) – 「дома́」(domа́)
「家に(いる)」と言うには、最初の音節に強勢を置く。これは副詞だ。2番目の音節に強勢を置くと、名詞の「дом」(家)の複数形になる。
3.「но́шу」(nо́shu) – 「ношу́」(noshú)
この2つは、一方が動詞で、もう一方が名詞なので、とても混乱しやすい。前者は、あまり頻繁に使われる単語ではなく、「荷」や「負担」を意味する「но́ша」の対格の単数形だ。後者は「運ぶ」や「着ている」を意味する動詞である。「Я ношу́」は、「私は…を着ている(運んでいる)」となる。
4.「кру́жки」(krúzhki) – 「кружки́」(kruzhkí)
「кру́жки」は、最初の音節に強勢がある。「кру́жка」(マグカップ)の複数形だ。一方、「кружки́」は、「кружо́к」(円、サークル)の複数形である。ロシア人は、メッセンジャーアプリ「Telegram」などのソーシャルメディアで、人気の円形の動画を「кружки́」と呼んでいる。
5.「му́ка」(múka) – 「мука́」(mukа́)
最初の音節に強勢を置くと、何らかの苦しみを表す。一方、2番目の音節に強勢を置く「мука́」は「小麦粉」を指す。
*ロシア語や他の言語のアクセントの複雑な構造については、詳しくはポータルサイト「Gramota.ru」(ロシア語のリンク)をご覧ください。