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ロシア人の言う「ス・リョーフキム・パーロム」とは?

AI(ChatGPT)で作成された。
直訳すると、"c легким паром"(「軽やかな蒸気を」)ということになるが、どういうことだろう?これは、歓迎の言葉であり、また健康を祈る言葉なのだ。

 かつて、バーニャ(蒸し風呂)に行くのは、一定の危険が伴うものだった。というのも、煙突無しで焚いていたからだ。釜の煙は煙突から外に出るのではなく、屋内にとどまって蒸気と混ざった。結果、中にいる人は「重い蒸気」中毒、今でいうところの一酸化炭素中毒になる危険があった。このため、人々はお互いに「ス・リョーフキム・パーロム(蒸気が軽くありますように)」と、無事を願い合った。

 この言葉が交わされたもう1つの理由は、バーニャで最も暑い場所は天井に近い位置の段だったからだ。熱された石にかけられた水が蒸気になり、上段に向かって上昇する。この上昇が早いと、「軽やかな蒸気」と言われた。つまり厳密に言えば、気持ちよく蒸されることを願っているのである。

 昔のバーニャは、様々な病気の予防にも有効な存在であった。蒸し風呂で身体のみならず、心も浄化されると考えられたので、大事な教会行事の前にも利用されるものだった。また、バーニャに棲むドモヴォーイ(家の精)のバーンニクのいたずらから守られるために「軽やかな蒸気を」と願い合った。バーンニクを怒らせると、バーニャで蒸し殺されることもある。夜など、バーニンニクに不都合に時間帯にバーニャに入るだけでも怒りを買うとされた。

 バーニャから出た後(現代なら、風呂から上がった後)も、同じく「軽やかな蒸気を」と言って迎えるが、この場合は健康を祈るフレーズでもある。