レニングラード包囲戦:ボリス・クドヤロフの写真で見る
900日間にわたる包囲中、この写真家は、包囲された都市で活動した。彼の「レニングラード・シリーズ」は、軍事写真報道の古典となっており、レニングラード(現サンクトペテルブルク)市民の人間的偉業を今に伝える貴重な証言だ。
900日間にわたるレニングラード包囲の間に、この都市のソ連国民が体験した悲劇を現代人が完全に理解することは不可能だ。市内では食糧供給が断たれ、電気、水道、暖房に深刻な極まる問題が生じた。
市民は、文字通りあらゆる手段でなりふり構わずサバイバルすることを強いられた。本や家具を燃やして暖をとり、ネヴァ川の氷を溶かして洗濯し、壁紙の糊でスープを煮る…。1941年9月から最終的に包囲が解かれた1944年1月27日までに、100万人以上が亡くなった。
ボリス・クドヤロフは、コムソモリスカヤ・プラウダ紙の従軍記者だった。包囲下の都市で、彼は3千枚以上の写真を撮り、一般人と第一線で防衛に当たる戦士、双方の日常を撮影した。彼の思いがこもった画像のおかげで、現代人は、今や遠い過去の、しかし第二次世界大戦の最も恐ろしい出来事の一つについて、ある程度理解することができよう。
巨匠のユニークな写真をご覧いただきたい。