55年前の今日、ソユーズ11号の乗組員に何が起きたのか
55年前の今日、ソ連宇宙船「ソユーズ11号」の乗組員が帰還直前に命を落とした。
1971年6月7日、宇宙船「ソユーズ11号」は世界初の宇宙ステーション「サリュート1号」とのドッキングに成功した。船長のゲオルギー・ドブロヴォリスキー、フライトエンジニアのウラジスラフ・ヴォルコフ、ヴィクトル・パツァーエフの3人はステーションに移り、23日間にわたって科学実験を行った。
6月29日、「ソユーズ11号」は「サリュート1号」を離れ、地球への帰還を開始した。しかし、高度約150キロで帰還カプセルが分離された直後、乗組員との通信が突然途絶えた。それでも飛行は計画通りに進み、宇宙船は大気圏へ再突入し、パラシュートも正常に作動した。
翌日、着陸地点に到着した捜索隊は、3人の宇宙飛行士全員が死亡しているのを発見した。検視では脳内出血、鼓膜の破裂、肺への出血が確認された。
事故原因は、宇宙空間で換気バルブが開いてしまい、帰還カプセルが急減圧したことだった。当時、乗組員は宇宙服を着用していなかったため、全員が命を落とした。
調査の結果、3人は空気漏れを止めようと最後まで懸命に対処していたことが判明した。しかし、濃い霧に包まれた船内で全身に激しい痛みを感じながら作業を続けたものの、異常に気づいた時には、もはや時間も体力も残されていなかった。
3人には死後、「ソビエト連邦英雄」の称号が贈られた。この事故を受けてソユーズ宇宙船の飛行は約2年間中断され、機体の設計が改良された。また、それ以降、ソユーズの乗組員は打ち上げと帰還の際には必ず宇宙服を着用することになった。