ロシアの妖怪を怒らせないためには?
1.正午に野原を歩いてはならない。
正午は一日の境目にあたる時間帯で、「ポルードニツァ」(正午の精)の時間である。ポルードニツァは、純白のドレスをまとった美しい少女、あるいはぼろをまとった恐ろしい老婆の姿で人の前に現れる。
大鎌を持つこの凶暴な霊は、正午に野原にいる人、特に農作業をする人を嫌い、必ず切り殺す。ただし、助かる可能性はある。ポルードニツァは謎かけを始めることがあり、正しく答えれば姿を消す。
2.家を清潔に保ち、家庭では平和を守るべきである。
さもなければ、ドモヴォーイ(家の精)が怒る。家の守り神であるこの霊は、きちょうめんで気前のよい家主には忠実な助け手となるが、だらしない人や家族げんかを好む人には恐ろしい敵となる。
夜中の奇妙な物音、なくなった物、割れた食器は、すべてドモヴォーイのいたずらとされる。さらに深刻な報復もあり、眠っている人を殴ったり、死にかけるほど首を絞めたりすることもある。
3.森では騒がず、ごみを捨てず、木を傷つけてはならない。
森は強大なレーシー(森の主)の領地である。人が薪を少し集めることには反対しないが、理由もなく木を傷つけることは許さない。
大声で歌うこと、はしゃぎすぎること、口笛はレーシーを苛立たせる。無礼者は、死ぬほど脅されるか、道に迷わされて死ぬまで森をさまようことになる。
4.夜に川で泳いではならない。
夜の水辺は妖怪の支配する世界であり、とりわけ「ヴォジャノーイ」(水の精)の領分である。目が飛び出し、足が長く、藻にからまれた老人で、魚のような特徴と頭に角を持つこの妖怪は、人を水底へ引きずり込む。あるいは、その仕事を配下のルサールカやヴォジャニーツァ(水の精の女たち)に任せる。
5.真夜中を過ぎてからバーニャに入ってはならない。
この時間帯には、バンニク(風呂場の精)とその「不浄な」仲間たちが蒸気を浴びている。禁を破ると、怒った霊は人に熱湯を浴びせたり、耐えがたい熱気を送り込んで気絶させたりする。
小柄でやせた老人だが、並外れた力を持ち、健康な男性でも簡単に倒し、そのまま床の上を引きずり回すことができる。