
モスクワのアーティストがIKEAで自分自身を販売(写真特集)

新しいキャンドルやお皿、ナプキンを買いにIKEAに入ったら、理想的なキッチンインテリアの中に値段のついた男性が立っている。そのお値段はなんとわずか1,599ルーブル(およそ21ドル=およそ2,400円)。

こんなプロジェクトを行ったのは、モスクワのアーティストPsofさん。IKEAに行き、タグをつけ、スウェーデン製の家具のインテリアの中、ポーズをとった。まるで自身も売り物であるかのように、である。
値段の横には、「Psof、男性、白、78 × 173、店頭展示品」と書かれている。インスタグラムへの投稿には、「交換できません」と付け加えている。

「わたしはただ、IKEAを通常の目的以外で使ってみたらどうなるかということに興味があったんです。たとえば、店舗ではなく、美術館のように。人を消費者ではなく、展示された家具の世界の一部にしたらどうだろうと」とPsofさんは語っている。
当初のアイデアとしては、「オリヴィエ」サラダとシャンパンを添えて、IKEAで新年を迎えるはずだったというPsofさん。

「孤独な男性が、IKEAの世界を本物と思い込んだというイメージを作ろうと思ったんです。しかし複雑な事情で実現できなくて、今回のような形になりました」。
撮影の間、アーティストに注意を向ける人はほとんどいなかったという。

「IKEAに来る人たちは皆、真剣に商品選びをしています。クローゼットやベッド、ソファを選んで、より快適な生活をしようとしているのですから。そこにアーティストが忙しく何かしていても、気にしている暇はないのです」。
しかし、この企画は、ソーシャルネットワーク上では大きな反応を得た。さまざまな質問、そして商品に対するコメントも寄せられた。「他の色はありますか?白だけですか?」や「中国製ですか?」、「組み立ては必要ですか?」といった質問のほか、「やった!ついにうちに彼氏を迎えられる!」などのコメントもあった。

ちなみに、Psofさんにとって、IKEAを利用したプロジェクトはこれが初めてではない。
ある動画では、Simsというバッジをつけて、ゲームの登場人物に扮して、店舗内を歩いている。
まだ別の動画では、店のそばで面白い帽子をかぶって、「買い物しなくても、IKEAからお送りします。既婚女性には割引あり!」と書いた紙を持って立っている。