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ウラル・レックスに関する5つの事実(写真特集)
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1. ワシリーというネコから始まった歴史
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20世紀初頭にはすでに、ウラルの複数の地域で巻き毛猫の個体数に関する資料があった。その巻き毛猫は、ふわふわの毛をしたシベリア猫やなめらかな毛をもつ雑種の猫など、直毛の猫から生まれたものであった。
公認品種ウラル・レックスの祖先は、1980年代末にスヴェルドロフスク州のザレーチヌィ市で生まれたワシリーというオス猫である。ワシリーの母親はムーラという何の変哲もない猫であった。
この猫のことを知ったエカテリンブルクのネコ研究者たちは、その珍しい猫を展覧会に出品するよう飼い主を説得した。そしてそこで巻き毛猫はたちまち大きな注目を浴びることとなったのである。
しかし、巻き毛猫は1匹だけではなかった。1992年には同じような仔猫を持つ別のメス猫が展覧会に参加した。ムーシャは長い毛をしたシベリア猫だったが、2匹の仔猫は巻き毛をしていた。そして2匹の猫は共にレニングラードのブリーダーに引き取られた。
こうして、ネコ研究者たちは、巻き毛は劣性遺伝であるとの結論を導きだし、意図的にウラル・レックスを繁殖、生育するようになった。
2. 特別な巻き毛遺伝子
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ブリーダーらはウラル・レックスを別の巻き毛猫と交配させようとしたが、生まれてきたのは直毛の仔猫ばかりであった。つまり、ウラルの巻き毛遺伝子は別物だということが判明したのである。ロシアのどこにも同じような猫は見つからなかった。
ウラル・レックスの巻き毛は幼猫の頃に形成される。それは細くて二重の平面ウェーブがかかったものである。生後3ヶ月から4ヶ月くらいになると、仔猫の毛ははっきりとしたカールになり、6ヶ月から7ヶ月くらいには均等なウェーブになる。
3. 珍しい品種
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品種の基準は1990年半ばにはすでに定義されたが、ブリーダーはそれほど多くはなかった。ブリーダーたちはモスクワやペテルブルクにもいたが、多くはスヴェルドロフスク州に住んでいた。
ウラル・レックスは在来種であり、とても健康で、寿命は12〜16年くらいである。
サイズはそれほど大きくないが(成猫で体重およそ4キロ)、食欲旺盛で、スポーティーな体型で、社交的な性格の持ち主である。
4. 好き嫌いがない
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繁殖された品種と異なり、ウラル・レックスはそれほど念入りに手入れする必要はなく、ときどきブラッシングしてやるだけで十分である。ウラル・レックスは食欲旺盛でよく食べるが、老猫になるまでスリムな体型を保つ。興味深いことに、実はこの猫種には専門のキャットフードではなく、自然な食べ物を与えるよう助言されている。肉、それからオートミールやお米、そばの実、りんごや人参を好む。
5. 生後1年で鳴かなくなる
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この現象についてはまだそれほど研究されていないが、レックスは幼猫の頃にしか鳴かない。人間をときにイライラさせるあの「ニャー!」という声を、ウラル・レックスから耳にすることはない。その代わり、クークーと音を出して、彼らなりの会話をしている。