ジェド・マロースは、どんな乗り物で旅をするのか?
ジェド・マロースは、トナカイにも、ハイテクなクワッドコプターにも乗らない。彼が選ぶのは、特別仕様の「列車」である。そしてすでに、ヴェリキイ・ウスチュグからの旅路が始まっている。
ロシア各地には約20軒のジェド・マロースの居館が存在する。そのうち1軒は「移動式」で、広大な国土の子どもたちが、ひげをたくわえた魔法使いに直接会える仕組みになっている。
最もよく知られているのは、ヴォログダ州ヴェリキー・ウスチュグの居館だが、モスクワ、サンクトペテルブルク、シベリア、ソチ、アルタイ、ウドムルトにも拠点がある。 そして固定式の屋敷に加え、ジェド・マロースは「線路を走る家」、移動式の特別列車も所有している。
ウスチュグ駅で、テーマ列車の出発を前にしたジェド・マロースとスネグーラチカ。
この「ジェド・マロースの列車」は5年前に登場し、新年シーズンのおよそ1か月前から運行を開始する。今年は11月に出発した。
列車はヴェリキイ・ウスチュグを出発し、11月19日にウラジオストクで公式運行を開始。2026年1月11日までの約2か月間にわたり、数千キロを縦断しながら、全国70以上の都市を訪れる予定だ。 主要停車駅には、ハバロフスク、クラスノヤルスク、エカテリンブルク、カザン、ニジニ・ノヴゴロド、モスクワ、サンクトペテルブルク、ムルマンスクなどが含まれる。
この特急列車は、テーマ別の車両が連なる一種の移動型アトラクションでもある。 ジェド・マロースの「応接室」では、ジェド・マロースと孫娘スネグーラチカに出会える。劇場車両では人形劇が上演され、「おとぎ話の村」では子どもたちが冒険の世界に踏み出せる。「雪の女王の王国」では、氷の装飾と鏡の迷路が幻想的な空間を生み出す。 さらに、ヴェリキー・ウスチュグ名物の土産物店や食堂車も併設されている。