ヤクートの代表的料理10選(写真特集)
1.インディギルカ・サラダ
代表的ヤクート料理の1つで、名はサハ共和国を流れる川から。凍らせた鮮魚を細かく刻み、タマネギとひまわり油、塩コショウと合わせる。
メイン具材の魚は、ヤクート(サハ)で獲れるチルやムクスンといった魚を使うのが通例。魚卵や、ホロムイイチゴなどのベリー類を添えて供する。
2.キョルチェフ
脂肪たっぷりの田舎風クリームに、凍らせたベリー類(コケモモ、クロマメノキの実、ツルコケモモなど)と砂糖を加えたデザート。お好みで、クリームの代わりにスメタナを使っても良い。キョルチェフのクリームを泡立てる際はミキサーではなく、木製のかき混ぜ棒(ウィティクという)を使うのが伝統に則った作り方だ。
3.ストロガニナ
凍らせた鮮魚を薄切りにしたもの。通常はチル、ネルマ、ムスクンを使う。塩コショウを添えて、前菜として出される。鹿肉や仔馬肉も、ストロガニナになる。肉がとけないよう、すぐに食べるのがコツだ。
4.タンスィク
仔馬肉を使った料理は多いが、中でも変わり種が、タンスィクだろう。凍らせた肝臓を刻み、脂身とタマネギと混ぜたもの。
5.ハアン
ヤクートのブラッドソーセージで、材料は馬もしくは牛の新鮮な血と、ミルク、タマネギ。これらを混ぜ合わせたものを腸に詰めて茹でる。抑え目で繊細な味がハアンの特徴。
6.チョホーン
こちらも、ヤクートの人気デザート。バターにミルクとベリー類を加え、泡立てて作ったクリームを凍らせたもの。通常はコケモモを使う。チョホーン単体で食べても良いし、円形パンと合わせても良い。ヤクートのバターには、現地の固有種の牛から摂れる牛乳が使われており、脂肪分、タンパク、ビタミンの含有量が多い。
7.イス・ミイネ
馬ないし牛のモツから作るスープに、小麦粉ベースのソースを加えて、青ネギをかけて食べる。肉だけでなく、あらゆる食材を活用するのがヤクート料理の特徴だ。
8.ヤクート風オラディ
牛乳と小麦粉で作る小さな薄いブリン(パンケーキ)。バター、スメタナ、もしくはジャムを添える。オラディは、ヤクートの代表的な祭りであるイスィアフで供される伝統的メニューの1つである。
9.サラマト
ミルクとバターと小麦粉をベースに作る、濃厚な粥。お祝い事や、儀式に供される事の多い料理だ。青物やキノコ、肉を加えることもある。味は、具の多いソースを思わせる。似たようなミルク・小麦粉系の粥はブリャート料理にも見られる。
10.クムィス
馬乳を発酵させて作る乳酸飲料。甘酸っぱく爽やかな、ややシュワシュワした飲み物。他の民族が作るクムィスと異なり、ヤクートのクムィスはあっさりめ。馬の乳は夏にしか搾らないため、新鮮なクムィスはイスィアフの祭りとの関係が深い、季節限定の飲み物だ。