ロシアの歌:「僕はモスクワを歩く」を訳してみた(いっしょに歌ってみよう!)

 Georgiy Daneliya / Mosfilm, 1963
Georgiy Daneliya / Mosfilm, 1963
この歌は、非公式ながらモスクワの市歌のような位置付けになっている。同名の人気映画の挿入歌だ。 

 『僕はモスクワを歩く』(ゲオルギー・ダネリヤ監督、1964年)は、最高にポジティブな映画の1つであり、フルシチョフによる「雪解け」における芸術の「ベンチマーク」だ。この映画は、カンヌ国際映画祭でも認められた。映画監督・俳優ニキータ・ミハルコフは、この作品が初主演。彼が歌ったこの素晴らしい曲は、ソ連全土で知られ、メガヒットとなった。

「僕はモスクワを歩く」(Я шагаю по Москве)

世の中すべてが

素晴らしく見えることがある

Бывает всё

На свете хорошо,

 

なぜなのかすぐには分からない

ただ夏の雨が通り過ぎただけ

ふつうの夏の雨だ。

В чём дело, сразу не поймёшь,

А просто летний дождь прошёл,

Нормальный летний дождь.

 

人ごみに見え隠れする

知ってる顔

陽気な瞳

Мелькнёт в толпе

Знакомое лицо,

Весёлые глаза,

 

瞳のなかを走る

サド―ヴォエ環状線が

瞳のなかに閃く

サド―ヴォエ環状線が

そして夏の雷雨も。

А в них бежит

Садовое кольцо,

А в них блестит

Садовое кольцо

И летняя гроза.

 

僕はモスクワを歩く

そして僕はもっと進むことができる。

塩辛い太平洋にも

そしてツンドラにもタイガにも。

А я иду шагаю по Москве,

И я пройти ещё смогу:

Солёный Тихий океан

И тундру, и тайгу.

 

ボートの上に

白い帆を張ろう

誰とかはまだ分からないけれど

でももし家が恋しくなったら

雪の下にスミレを見つけよう

そしてモスクワを思い出そう。

Над лодкой белый

Парус распущу,

Пока не знаю с кем,

Но если я по дому загрущу,

Под снегом я фиалку отыщу,

И вспомню о Москве.

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