ロシア語を聞き取れるようになるには?

ロシア・ナビ(写真:We Are/Getty Images)
ロシア・ナビ(写真:We Are/Getty Images)
ロシア語を学んでいる人の多くが、「ロシア人は話すのが速すぎて、何を言っているのか分からない」と悩んでいる。そこで今回は、外国語としてのロシア語を教える講師に、この問題を克服するためのコツを聞いた。

 「リスニングは、実際、言語活動の中で最も難しいものだと感じられることがよくあります。というのも、実際の会話には、話す速さ、音の弱化、イントネーション、間、音がつながった発音、さらに未知の文脈など、さまざまな要素が含まれているからです」。このように語るのは、プーシキン記念ロシア語大学・外国人専門家研修部門のエリザヴェータ・ゴロヴァハ上級講師だ。

 「でも、よい知らせもあります。リスニングを定期的に、正しい方法で練習すれば、ロシア語を聞き取れるようになります。いちばん大切なのは、最初から一語一語をすべて理解しようとしないことです。初めの段階では、話の大意やテーマ、キーワード、話し手の感情をつかむ練習をすることが重要です。母語話者でさえ、いつもすべての単語を一語ずつ明瞭に聞き取っているわけではありません」

では、何をすればよいのか?

 まずは、短い音声を聞くことだ。30秒、1分、長くても2分程度がよい。長い動画はすぐに疲れてしまい、「自分にはできない」という感覚につながりやすい。たとえば、短いポッドキャストを利用するのもよいだろう。

 1回目は文字を見ずに聞いて、「何について話しているのか」「誰が話しているのか」「どこで起きている場面なのか」といった簡単な問いに自分で答えてみる。

 2回目は文字を見ながら聞き、聞き取れなかった単語や、自分にとって新しかった単語をチェックする。これはとても重要な段階だ。

 その後、同じ音声をもう一度、今度は文字を見ずに聞いてみよう。家事など日常の用事をしながら聞くのでもかまわない。

 また、話し手のあとについて、フレーズを声に出して繰り返すことも非常に効果的だ。自分でもロシア語のイントネーションや話し方のリズムを再現できるようになると、聞き取りも楽になる。

同じ教材を何度も聞くことをためらう必要はない。それはごく普通のことであり、実際に効果がある。

 さらに重要なのは、自分のレベルに合った、あるいは少し易しめの教材を選ぶことだ。内容の10~20%しか理解できない教材では、練習というよりストレスになってしまう。

よい教材とは、およそ半分以上は理解でき、残りの部分も文脈から推測できるものだ。

 また、問題は話す速さだけではないことが多い。母語話者は単語を1つずつ区切って発音するのではなく、つなげて話す。そのため、音が変化したり、語尾が教科書ほどはっきり発音されなかったりする。

 したがって、教科書的な整った音声だけでなく、店、交通機関、カフェ、電話などで交わされる、短い実際の会話を聞くことも役に立つ。

 旅行をしながらロシア語で話し、自分の行動を実況するようなブロガーの動画を見るのもよいだろう。

そして、何より大切なのは継続すること

 週に1度、1時間まとめて練習するよりも、毎日10分ずつリスニングを続ける方が効果的だ。こうした練習を数週間続ければ、ロシア語がもはや「切れ目のない音の洪水」のようには聞こえなくなってきたことに気づくだろう。