ソ連が地下潜航艇を建造しようとした経緯
1930年代のソ連に、地下潜航艇を、言ってみれば、機械仕掛けのモグラを作ろうという試みがあった。実際に試運転も行われたが…。
1930年代、ソ連の設計技師アレクサンドル・トレブレフは、「地下航行」のための機械を開発した。この機械は、石油埋蔵地の探査とパイプライン敷設を目的としていた。
この「機械モグラ」は、ドリルで地中を掘り、時速10キロメートルで移動した。操縦は、運転手または遠隔操作で行われ、地上からの電力ケーブルによって駆動された。
トレブレフは、この発明が産業界だけでなく、他の分野にも大きな将来性をもつと考えていた。「古生物学などの科学分野では、動物の化石を探す新たな可能性が開かれるだろう。考古学者は沖積岩の奥深くまで容易に達し、古代人の生活に関する多くの秘密を解明できるだろう」
1946年、ウラル山脈での実験で、「機械モグラ」は、地下40メートルまで潜行した。しかし、当局は依然として不満を抱いていた。機械は頻繁に故障し、修理には時間と労力がかかりすぎた。最終的な成果は、膨大な費用に見合わない、と彼らは考えた。
軍は地下潜航艇にまったく興味を示さず、計画は中止された。