外国人がロシアの大学に入学するには

new look casting / Getty Images
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ロシアの大学の学生になる方法はいくつかある。ここでは、それぞれがどう異なるのか、そしてどの方法を選ぶのがよいのかをご説明しよう。

 一般に、ロシアの高等教育機関における入学関連行事は、6月末に始まる。日程は大学ごとに異なり、各大学のサイトで事前に、秋のうちに公表される。ただし、一部の大学では、外国人志願者がロシア語に翻訳した基本書類一式をそろえる時間を確保できるよう、2月の時点ですでに外国人向けの入学関連行事を開始する。

 必要書類には、入学申請書、ロシア入国の際に使用予定のパスポートのコピー、すでに有している学歴を証明する書類、HIV感染がないこと、およびその他の疾病や就学上の支障がないことを示す証明書が含まれる。その後は、入学試験の準備をし、学生ビザを取得するだけだ。

ロシア連邦政府のクオータ(割り当て)を得る

pablohart / Getty Images
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 ロシアの大学に入学する方法は複数ある。その一つが、ロシア政府が割り当てる4万人の国費枠のクオータを得る方法だ。2025/26年度については、この方式によりロシア協力庁が世界177か国から学生を募集した(ロシア協力庁は、正式名称は独立国家共同体・在外同胞・国際人道協力局。ロシアの非軍事的対外支援および文化交流を担当する)。申請総数は7万8千件を超えた。2026年9月には、すでに2027/2028年度の申請が可能になる。クオータ申請の受付は1月から2月まで続く。

 この幸運な枠に入るためには、サイト「education-in-russia.com」で申請を行い、志望順位の高い大学と学習分野を選び、遠隔で選抜試験を受けなければならない。ロシアでの学習許可が下りた後、ロシア連邦科学高等教育省が、学生ビザ取得に必要な招待状を発行する。クオータによる入学については、こちらでさらに詳しく読むことができる。

有償教育を選ぶ

smolaw11 / Getty Images
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 ロシアには、700校を超える大学と、650を超える教育プログラムがある。最も人気のある大学については、こちらを参照のこと。人気の高い分野としては、数学、物理学、化学、工学系諸分野、IT、医学などがある。ロシアの大学における学費は、今なお比較的手ごろであり、平均すると年間1250米ドル(約19万8千円)から6千米ドル(約95万1千円)である。最終的な金額は、プログラムと地域によって異なる。

 志願者は、まず志望大学で専攻と教育プログラムを選び、そこに申請を送り、選抜に備えなければならない。その後、大学からの招待状を待つことになる。この書類は、学生ビザ申請に必要な必須書類の一つとなる。 

オリンピックに参加する

seb_ra / Getty Images
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 多くのロシアの大学には特別なコンテストやオリンピックがあり、そのファイナリストや優勝者は、入学時の優遇措置を受けたり、無償で学んだりすることができる。たとえば、ロシア諸民族友好大学(旧名パトリス・ルムンバ記念民族友好大学)では、2016年から公開オリンピックが実施されている。その優勝者には、クオータによる就学の可能性が与えられるほか、2万5千ルーブル(4万9千円)の特別奨学金をめぐるコンクールに参加する機会も与えられる。この奨学金は、学期中、毎月支給される。

 イリヤ・ウリヤノフ記念ウリヤノフスク国立教育大学は、6科目(ロシア語、社会科、数学、英語、歴史、生物学)にわたる国際オリンピック「Volga Universe」を毎年行っている。その優勝者および入賞者は、入学時に有利になる証明書を受け取る。

 「グローバル大学」協会は、14分野、4段階(学士課程、修士課程、大学院博士課程、ポスドク)から成るオリンピック「Open Doors: Russian Scholarship Project」を行っている。その優勝者もまた、クオータによって学ぶ機会を得る。

 さらに、ロシアの大学への入学に際しては、国際オリンピックの成績も考慮される。たとえば、 高校生を対象とした「国際メンデレーエフ化学オリンピック」である。これは毎年対面形式で行われており、昨年はブラジルが開催国であり、今年はモスクワで実施される。

助成金を得る

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 外国人学生は、助成金を申請することもできる。たとえば、各国代表チームの参加者や国際オリンピックの優勝者には助成金が用意されている。昨年、教育省は国外からの2千人の学生のために、総額11億ルーブル(21億円)超の助成金を割り当てた。これには、ロシアへの往復航空券、学生寮での居住費、保険が含まれる。