イリア・マリニンと「ソ連・ロシアスクール」につながりはあるか?

Tang Xinyu/VCG/Visual China Grou  / TASS
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アメリカのフィギュアスケート選手、イリア・マリニン(21歳)は、全6種7本の4回転ジャンプと4回転アクセルに、史上初めて成功した。そして半世紀もの間、危険性の高い技として禁止されていたバックフリップ(後方宙返り)にも成功。当然、世界中のファンは熱狂し、団体戦でオリンピック金メダルを獲得した。
Sputnik
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 ロシアのフィギュアスケート選手、アレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコの有名なライバル関係以来、男子フィギュアスケートがこれほど注目を集めたことはない。「彼はもうレジェンドだ!7本の4回転ジャンプ!」、「氷上で自分も観客も楽しんでいるのは彼だけ!」「この世のものとは思えない!」。こんな言葉がファンの口から飛び出している。 しかし、フィギュアスケート界の称賛もこれに引けを取らない。名コーチのタチアナ・タラソワは、「彼はパーフェクト。不可能なことは何もない」と評した。かつての名選手イリヤ・アベルブフは彼を、「地球上で最強のフィギュアスケーター」と呼び、「彼が負けるとしたら自分自身に対してだけだろう」と述べた。

Ni Minzhe/CHINASPORTS/VCG/Visual / TASS
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 アメリカのフィギュアスケート選手、イリア・マリニンのオリンピック演技映像では、歓喜の叫びが音楽をかき消してしまうほどだ。彼は、軽快なスケーティングと完璧なテクニックで観客を魅了した。そして、その恐れを知らぬ勇気。彼の演技の秘訣は何だろうか?  

サント・ステファノ / Sputnik
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 イリアの両親は、ソ連・ロシアのフィギュアスケート選手だった。父のロマン・スコルニアコフは、最初はロシアの、その後はウズベキスタンのシングル代表として出場し、同国で7年間チャンピオンに輝いた。 母のタチアナ・マリニナも元フィギュアスケート選手であり、ウズベキスタンで10回チャンピオンとなったほか、四大陸選手権の初代優勝者であり、グランプリファイナル、NHK杯でも勝利している。

サント・ステファノ / Sputnik
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 1990年代後半、スコルニアコフとマリニナは、コーチのイーゴリ・クセノフォントフとともに米国に移住した。引退後はコーチ業に専念。2004年には、今や世界中で知られる息子イリアが生まれた。しかし、サラブレッドの証明はそれだけではない。イリアの祖父、ワレリー・マリニンは有名なコーチであり、ノヴォシビルスクにおけるフィギュアスケート隆盛の土台を築いた。

Toru Hanai - International Skating Union/International Skating Union via Getty Images
Toru Hanai - International Skating Union/International Skating Union via Getty Images

 スコルニアコフとマリニナは、息子を自ら指導している。また、ソ連出身のコーチ、ラファエル・アルトゥニアンも、彼に助言している。そのアルトゥニアンは、インタビューでこう語った。「この少年は、米国でロシア人のコーチに育てられたが、米国が、彼に才能を発揮する機会を与えてくれた。これもすばらしいことだ」。

サント・ステファノ / Sputnik
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 ワレリー・マリニンはかつて、孫のトレーニングの秘訣について尋ねられたとき、こう答えた。「秘密の訓練法だって? 秘密なんて何もない。娘のターニャ(*イリアの母)とそれについて話したことがある。フィギュアスケートの関係者たちが彼女に手紙を書いたり電話をかけたりしてきて、何か特別なことをやっているのかと尋ねるが、彼女はただこう答えるだけだ。『ソ連で教えられたやり方でやっているだけです』と」。

サント・ステファノ / Sputnik
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