2026年にロシアで「永住権」を取得するには
私たちはすでに、ロシアで「一時滞在許可」を取得する方法(一般的な根拠によるもの、ロシアでの就学によるもの、「伝統的価値観」によるもの)についてご説明した。今回は、ロシア国籍取得への次の段階である永住権について見ていこう。
国籍と永住権の違い
ロシアでの永住権は、体裁としてはパスポートに似た青い小冊子の形をしている。この文書によって、外国人はほぼロシア国民と同等の権利を得るが、それでもなお一定の制限はある。永住権の所持者には、次のことができない。
- 連邦レベルの選挙で投票したり、立候補したりすること
- 一定の職に就くこと(たとえば国家公務や船長職)
- 母親資本を受け取ること(これは、子供を出産・養子にした母親に対し、国が高額な補助金を支給する少子化対策だ)
- 永住権では居住状況に関する通知の提出が求められる
- 1年間のうち6か月を超えてロシアを離れること
- 違反があれば永住権が取り消されることがある
上の項目以外に、永住権によって次のことが可能になる。
- 国内のどの地域でも暮らし、働くこと
- ビザなしでロシアへ入国すること
- OMS(強制加入医療保険)の保険証によって医療を受けること
- 社会的給付を受けること
- 地方自治体の選挙で投票し、また立候補すること
いつ永住権を申請できるのか?
一般的な場合、永住権を取得するには、まず一時滞在許可を取得し、その文書によってロシアで少なくとも8か月暮らしていなければならない。
就学目的の一時滞在許可の所持者は、修了後3年以内であれば、永住権を申請できる。
一時滞在許可の段階を経ずに永住権を取得できるのは、次のような人々だ。
- 高度資格専門家とその親族(就労許可は招聘機関が手配する)
- ロシアに「有益である」人(2026年4月から大統領令第883号が施行される)。これは学者、スポーツ選手、著名な文化人、企業家を指す。
- IT専門家とその家族
- 優秀な成績で大学を卒業した人
- その他一定のカテゴリーの人(詳しくはポータルサイト「ゴスウスルーギ」を参照)
永住権の申請は、内務省の窓口で行うことができる。
永住権 に必要な書類は?
- パスポートとその公証翻訳
- 3.5×4.5センチの写真4枚
- 医療証明書:HIV感染がないこと、危険な疾病がないこと、薬物使用がないことを示すもの
- 収入を証明する文書。収入は少なくとも最低生活費の水準に達していなければならない。これは勤務先の証明書でも、銀行預金の存在を示す証明書でもよい。
- ロシアから3年以上出国していない場合には、住宅賃貸契約書または所有権を示す文書を提出しなければならない。
- ビザ国出身者であれば、無犯罪証明書も必要になる。
- ロシア語能力、ロシア史、およびロシア連邦法の基礎知識を証明する文書(試験合格証明書、またはソ連/ロシア連邦で取得した教育修了証書)。
- これらの試験は、一時滞在許可のためのものより難しい。合格証明書の有効期間は3年だ。したがって、自信があるなら、一時滞在許可を申請する段階であらかじめ 永住権用の試験も受けておけば、再度受験せずにすむ。
試験を受ける必要がないのは、次の人々だ。
- 在外同胞移住プログラムの参加者
- 高度資格専門家とその親族
- ロシアに「有益である」人(2026年4月から大統領令第883号が施行される)
- その他一定のカテゴリーの人
そしてもちろん、国家手数料も支払わなければならない。2026年には、その額は6千ルーブル(約1万1940円)だ。
永住権の発給には3~4か月かかる。
なお、2025年11月から、18~65歳の男性に対する永住権および国籍取得の暫定的手続き(大統領令821)が施行されている。これにより、永住権取得および国籍取得のためには、まずロシアで軍務または非常事態省での勤務契約を結ぶ必要がある(あるいは、健康上の理由で勤務不適格であることを示す書類を所持している必要がある)。
ただし、この大統領令はあくまで暫定的なものであり、すべての人に適用されるわけではない。ロシアで上記の勤務を行う外国人に対して、永住権および国籍取得を簡素化するものである。
この大統領令は、就学者向け一時滞在許可を根拠として永住権を取得する人や、高度資格専門家として取得する人、あるいは大統領令883号によって取得する人などには適用されない。
その後はどうなるのか?
現在、ロシアの永住権は無期限で発給される。例外は高度資格専門家だけで、彼らの永住権は就労許可の有効期間に対応している。ただし、その場合でも2年後には無期限の永住権を取得することができる。
永住権によってロシアで5年間暮らした後には、国籍申請を行うことができる。