12月13日から14日にかけての夜、ロシアでは航空機からふたご座流星群を観測する特別フライトが実施される。高度1万㍍の上空から観測することで、地上の光害や雲の影響を受けず、より鮮明な「流星のショー」が期待される。
ふたご座流星群は、地球が小惑星「フェートン」の軌道を横切る際に発生する年間最大級の流星群のひとつで、毎年12月中旬にピークを迎える。今年は12月14日深夜が極大と予測され、条件が整えば1時間あたり最大150個の流星が観測できる見込みだ。
宇宙機関と民間プロジェクトが共同で企画
この特別フライトは、ロシア国営宇宙企業ロスコスモスと「アストロナイト・プロジェクト」(Astro Night)が共同で実施するもの。現在、予約を受け付けており、チケット料金は座席位置によって15万〜28万ルーブル(約29万円〜約53万円)となっている。
フライトはモスクワのヴヌコヴォ空港を午後11時に出発。
ロスコスモスのボリス・グラズコフ戦略開発担当副局長によると、「機内には現役の宇宙飛行士も同乗し、宇宙での生活やミッションにまつわるエピソードが紹介される予定だ」。
流星群に加え、木星観測やオーロラ出現の可能性も
飛行ルートは、機体の左右どちらの座席からも天体現象が見えるように設計されている。
ふたご座流星群のほか木星観測も予定されており、北極圏に向かうルート上ではオーロラを目にする可能性もあるという。