【世界に広がるロシア語】クロテン
ロシアの「柔らかい黄金」は、いかにして世界の言語に広がったのか。本連載でその背景をひもとく。
クロテンは、シベリアのタイガに生息する小型の肉食動物で、上質な毛皮で知られる。
この名前は、ロシアの商人たちによる毛皮交易とともにヨーロッパへ広まり、英語の sable、ドイツ語の Zobel、フランス語の zibeline として定着した。当時、クロテンの毛皮は「柔らかい黄金」と呼ばれ、高い価値を持っていたためだ。
こうしてロシア語の言葉は、交易を通じて世界の言語に刻まれていった。