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ロシア作家たちはロシアの冬についてどう思ったか?
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夏を返してくれ!
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ロシアの冬の天気は変わりやすく、時には太陽が照り、時には降雪、時には雪解け、時には厳寒…。誰もがこんな「気まぐれ」を好んだわけではない。たとえば、イワン・ツルゲーネフはどうにも我慢できなかった。
「朝から吹雪が吹き荒れ、モスクワの退屈な通りでそいつが泣き喚く。窓の下の木の枝が、地獄の罪人さながらに絡み合い、ねじれている。こういう喧噪を通して、鐘の物悲しい音が響くのです…。何という天気!何という国でしょう!」。彼は、フランスのオペラ歌手ポーリーヌ・ヴィアルドーに愚痴をこぼした。
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詩人・小説家コルネイ・チュコフスキーも寒さが不満だった。「外の天気はひどい。空から、あのいやなやつが大量に降ってきて、地面にぬかるみをつくる。そいつは、雨のように流れてしまうことも、粉雪のようにさらさら降って積もることもなく、すべての通りを水たまりだらけにする。霧が立ち込めている。昨日外出した人は皆、インフルエンザや発疹チフスにかかったり、熱を出したりするだろう」
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詩人アレクサンドル・ブロークには、「冬アレルギー」があった。「クリスマスや洗礼祭の頃の永遠の恐怖…。凄まじい冷え込みで、街路では、茫然自失した人々がおぼつかぬ足取りで歩いている。私はというと、入浴する前に散歩していたら、高価な外套に身を包んでいたのに凍えてしまった」。彼はこうこぼした。
アントン・チェーホフは、メリホヴォ(現モスクワ州に位置する)から、ジャーナリストのアレクセイ・スヴォーリンに次のように書いている。
「…日中は豪雪、夜はイワノヴォを丸ごと煌々たる月が照らし出す。見事な明月です。素晴らしい。とはいえ、冬の間、心ならずも田舎で暮らしている地主の忍耐力には、いまだに驚かされます。冬には、田舎でやることはほぼないので、何らかの形で知的な仕事に携わっていない人は、必然的に大食漢、大酒飲み、またはツルゲーネフのペガス(同名の短編に出てくる老犬)みたいになるに違いない。雪の吹きだまりや裸の木々の単調さ、長い夜、月明かり、昼夜の墓場のような沈黙、農婦、老婆…。これらすべてが怠惰、無関心、そして肝臓肥大を促すでしょう」
冬ごもり
「夜。外ではひどい吹雪が絶え間なく吹き荒れている。たった今、玄関先に出てみた。冷たい烈風が雪を顔に吹き付けてくる。見通しのきかぬ暗闇の渦の中では建物すら見えない。雪に覆われた庭が、霧の中のように、かろうじてそれと分かるだけ。寒さは耐え難い」。イワン・ブーニンは冬の悪天候をこう表現した。
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「今年の冬は、本当に際限なく続きます。窓外を見ると、唾を吐きたくなる。そして、灰色の雪がいつまでも屋根の上に降り積もっている。冬はもううんざりです!」。作家ミハイル・ブルガーコフは、哲学者パーヴェル・ポポフ宛の手紙の中でこう訴えた。
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しかし、フョードル・ドストエフスキーは、寒さの利点を探した。
「冬には必ずサンクトペテルブルクに来てください。サンクトペテルブルクはひどく陰鬱で退屈だが、それでも今ここで生きている者たちはみな頭を働かせています。これはそれなりに意義があることです。あなたにとってサンクトペテルブルクは、気候は悪くても、健康には良い場所です。あなたはとても神経質で、感受性が鋭く、夢見がちです。だから、他の誰よりも孤独な暮らしをしてはならないのです」
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海沿いでは悪天候から身を隠すことができた。作家イワン・ブーニンは、ヤルタからアントン・チェーホフに次のように伝えた。「数日間、荒れた冬の天気が続きました。まさに、『息子が父親を迎えに来る』、つまり、冬のピークに続いて湿った雪が降る3月の陰気な日々のようなものでした。今はもう溶けてしまい、晴れた涼しい日ですが。でも、山は確かにスイス風に見えます」
クリミアの冬は、モスクワやサンクトペテルブルクよりはるかに穏やかで暖かかったが、それでもうんざりすることはあった。
「ここ、いわゆる祝福されたヤルタでは、手紙のやり取りがなければ、人は死にかねません。無為、常に零度をちょっと上回る愚かしい冬、面白いご婦人方はおらず、海岸通りには醜悪な顔…。これらすべてがあっという間に人を損ない、ボロボロにしかねない。うんざりです。冬がもう10年も続いているような気がする」。チェーホフは嘆いた。
冬の良さ
それでも、ロシアの冬の光景の魅力には抗し難い。
「ランプは、テーブル上で弱く静かな光で燃えています。窓の氷の白い模様が、色とりどりに煌めく。静かです。吹雪がうなり、マーシャが歌を口ずさんでいるだけです。こうした音色に耳を傾けていると、思わず長い冬の夜の魅力に身を委ねてしまいます」。イワン・ブーニンはこう認めた。
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「ヤルタはとても好天で、暖かく、緑豊かなので、おそらく冬の間はここに滞在するでしょう。冬はとても長いのだから」。アントン・チェーホフは書いた。