ロシア正教会では誰が「代父母」になれるのか?

Vitaly Belousov / Sputnik
Vitaly Belousov / Sputnik
洗礼は、正教徒の人生において最も重要な機密(秘跡)の一つだ。この儀式には、必ず「代父母」が参加する。彼らは、正教徒になろうとする人を保証し、信仰を導く役割を担う。

 代父母は1人必要だが、伝統に従って、通常は、言わば精神的両親となる2人が選ばれる。

 代父母になれる人には、いくつかの制限がある。 

  •  まず第一に、代父母は正教徒で、定期的に領聖を受けている必要がある(領聖とは、カトリックの聖体拝領に相当し、キリストの体と血を象徴するパンとワインを信者が「領食」する機密)。
  • また、自分が引き受けた責任を理解するために、教会の成人年齢(男性は15歳、女性は13歳)に達していなければならない。

 代父母(精神的両親)の地位は、正教の教えに従って受洗者を育て、彼(彼女)とともに教会に通う義務を引き受ける意志があることを意味する。 

 修道士は、修道士となる儀式に際して世俗的なものをすべて放棄するため、代父母になることはできない。また、正教に入信する人の実の親も、代父母になれない。配偶者もまた、夫(妻)の代父母になれない。

 代父母の地位には、「遡及効」はない。つまり、将来何が起こっても、代父母は変わらない。

<