大戦中のプーシキン美術館、所蔵品を守る戦い(写真特集)

ニコライ・スヴィシュトフ=パオラ、プーシキン美術館のプレスサービスより提供
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モスクワのプーシキン美術館は空襲や美術品の緊急疎開といった苦難に見舞われている。戦時中の美術館の様子を、写真家のニコライ・スヴィショフ=パオラが撮影している。

 1941年7月、美術館の職員はわずか10日間で約10万2千点の所蔵品を疎開のために準備し、3回に分けてノヴォシビルスクとソリカムスクへ移送した。それでも26万点を超える美術品が建物内に残されており、何とか保護する必要があった。しかも、すでに美術館の建物は空襲のために少なからぬ被害を受けていた。

ニコライ・スヴィシュトフ=パオラ、プーシキン美術館のプレスサービスより提供
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ニコライ・スヴィシュトフ=パオラ、プーシキン美術館のプレスサービスより提供
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 崩れたガラス天井からは雨と雪が降りそそぎ、割れた窓からは寒さと湿気が容赦なく入り込んだ。暖房と電気設備も損傷しており、館内の温度は-15度に達することもあった。

ニコライ・スヴィシュトフ=パオラ、プーシキン美術館のプレスサービスより提供
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 それでも、職員たちは所蔵品を寒さから守るために献身的に尽くした。水を汲み出し、雪を掻き出し、美術品の修復を行った。戦争終結の1年前のプーシキン美術館の様子と被害状況は、写真記録で見ることができる。

ニコライ・スヴィシュトフ=パオラ、プーシキン美術館のプレスサービスより提供
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「美術館の偉業。第二次世界大戦戦勝80周年記念展」はモスクワのプーシキン美術館本館で2025年9月7日まで開催。

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