
ソ連のアヴァンギャルド写真、象徴的な10点(写真特集)

新興国家ソ連の写真家たちは、独自の芸術表現を追い求め、革新的な作品を生み出していった。
1920年代から1930年代前半にかけ、ソ連ではアヴァンギャルドの潮流が美術、建築、文学など各分野で主流であり続けていた。写真もまた例外ではなく、自由と新たな様式に触発されたソ連の写真家たちは、新しい撮影法やストーリー性を提示して実験的作品づくりに邁進した。アート集団「オクチャブリ」(アレクサンドル・ロトチェンコ、ボリス・イグナトヴィチら)がアヴァンギャルドな写真術に取り組んだのに対し、対抗するロシアプロレタリア報道記者同盟(アルカジー・シャイヘト、マクス・アリペルト、ヤコフ・ハリプ)らは工場や製造所の景観を前面に出したルポタージュ撮影を進化させていった。そして両者ともに、ソ連の写真史に残る作品を残したのである。そのうちの何点かを見てみよう。
1. ボリス・クドヤロフ、『スタート!』、1932年

2. ボリス・イグナトヴィチ、『メーデー』、1931年

3. アルカジー・シャイヘト、『水上の送電塔』、ソビエト連邦アゼルバイジャン、1929年

4. ロマン・カルメン、『高高度気球USSR-1の上昇』、1933年

5. ミハイル・オジョルスキー、『文化と休息公園における航空の日』、モスクワ、1933年

6. エレアザル・ラングマン、『飛び込み』、1929年

7. アレクサンドル・ロトチェンコ『AMO工場』シリーズより、1929年

8. アレクサンドル・ロトチェンコ、『AMO工場』シリーズより『羽』、1929年

9. ヤコフ・ハリプ、『イワン・フョードロフ像 飛行船USSR-V-6』、1935年

10. アルカジー・シャイヘト『調理工場』、1930年

これらとその他多数の写真は、モスクワのゾトフ・センターで2025年7月20日まで開催される特別展「芸術論議を始めよう ROPFとオクチャブリの構成主義写真」で展示される。