ロシアの最も有名なチーズ7選
1.アディゲのチーズ
優しい味わいのコーカサスのチーズ。柔らかく、程よい塩味が特徴で、伝統的にアディゲの山岳地帯で作られてきた。このチーズは1980年のモスクワ五輪に納入され、多くの外国からの客にも知られることになった。
2.オセチアのチーズ
こちらもコーカサスの、柔らかいチーズ。現在の北オセチアでは牛乳が原料だが、伝統的にはヤギ乳や羊乳からも作られた。牛乳を凝結させ、キモシンを含む乳清を添加する。このチーズは、オセチアのパイを作る際にも利用される。
3.バルカルのチーズ
カバルダ・バルカル共和国の柔らかいチーズ。バルカルの薄い具入りパン、フィチンはこれなくして語れない。通常、塩水に浸した状態で保存・販売される。
4.ソヴェツキー・チーズ
ソ連のチーズ製造業者ドミトリー・グラニコフは1930年代に、アルタイ地方で硬質チーズと半硬質チーズの製造技術を開発した。製法はスイスチーズに近いが、現地の気候風土に合わせて変更が加えてある。名称は「ソヴェツキー」チーズ(ソビエトのチーズ)とし、アルタイ地方の全てのミルク工場で製造された。現在、オリジナル製法のソヴェツキー・チーズの製造権を有しているのは、アルタイ地方のほんの数社のみである。
5.ロシースキー・チーズ
この黄色い半硬質チーズは、ヤロスラヴリ州ウグリチ市で生まれた。1960年代に地元のチーズ製造者たちが開発した。低温殺菌した牛乳、キモシンを含む乳清、酵母から作られ、2か月かけて熟成させるのが特徴。現在、「ロシースキー」・チーズ(ロシアのチーズ)は非常にポピュラーで、ロシア全土の工場で製造されている。
6.コストラマのチーズ
ロシアで最古級のチーズの1つ。はっきりした味わいの硬質チーズで、コストラマで19世紀から製造が始まった。当時、ロシアでは外国の技術をベースに国産チーズの生産を試みる熱心な者たちがいた。コストラマのチーズは、オランダのゴーダチーズに似たものになったが、より弾力に富み、味はよりクリームっぽく酸味がある。現在、ロシアで最も人気のあるチーズの1つ。
7.プロセスチーズ
プロセスチーズの製法はロシアで生まれたものではないが、しかしロシアにすっかり定着した。モスクワにプロセスチーズ工場「カラット」が開業したのが1934年。現在に至るまで同工場で製造している製品は「ドルージバ」(友情)、「ヤンターリ」(琥珀)、「ヴォルナ」(波)、オミチカ(オムスクの女性)、「ノーヴイ」(新しい)など多種にわたる。