キューバ出身のマイリンさん:「ロシア語でもっとも難しいのは、格」
遠い常夏の島から単身、寒いロシアにやってきた彼女だったが、今は夫も、ロシアの家族もいる。現在はモスクワのプーシキン大学でロシア語を勉強中だ。
なぜロシア語を?
キューバ出身のマイリン・リヴァス・ロドリゲス(Maílin Rivas Rodriguez)さんは勇敢な女性だ。全く新しい生活を求めて、2022年にロシアにやってきた。単身、言葉も分からないまま。
寒くて怖くもあったが、ロシアにやってきて最初に感じたのは、自由だったと、当時の心境を語る。モスクワ暮らしはとても気に入り、ロシア人の伴侶にも巡り合って結婚した。
ロシアで暮らすうち、夫やその家族とコミュニケーションを取るためにも、ロシア語を学習する必要性を痛感した。当初は独学に挑戦し、学習動画を視聴したが、2024年9月、プーシキン記念ロシア語大学の予備課程に入学した。
「ロシア語は私に、ロシア人と交流する機会を与えてくれました。ロシアで暮らしているのだから、とても大切なことです。これからも勉強を続けて高等教育を受け、プーシキン大学で言語学を専攻したいです」
とのことだ。
一番難しいのは?
マイリンさんによると、ロシア語で一番難しいのは格と、運動の動詞だという。
「もちろん、外国人にとっては動詞の完了体と不完了体を見分けるのも非常に難しいですね」。
1年足らずの間に、マイリンさんのロシア語はかなり上達した。夫はスペイン語を少し話せたので、当初はスペイン語で会話していた。だが現在では、ロシア語での会話に完全に移行している。
とはいえ、マイリンさんはプライベートについてはあまり話さない。好きなロシア語のフレーズは、「короче」(要するに)だそうだ。使い方も、生粋のロシア人と全く同じ、「すぐに要点に移りましょう」という意味合いだ。
「私はロシア語が好きです。とても難しい反面、多様な意味合いを含んでいるのが魅力ですね」
と、マイリンさんは語る。