ロシアの大学で外国人が無償で学ぶには?
留学クオータとは何か
ロシアには、政府クオータによって外国人を受け入れ、教育を行う用意のある大学が500校以上ある。このクオータは、毎年3万人分ある。
外国人は、高等教育のさまざまな段階に進学することができる。学士課程および専門職学位課程(それぞれ4年および5年)だけでなく、修士課程や大学院博士課程(2年および3年)にも入学可能だ。
クオータを取得するには、サイト「Education in Russia」で書類を提出し、志望大学の入学試験に合格しなければならない。
大学の一覧を見たり、それぞれの大学について詳しく調べたりするには、教育科学省のサイトおよび 「Education in Russia」を参照のこと。人気の高い大学10校については、こちらを参照のこと。
出願受付は、入学のおよそ1年前から始まる。たとえば、2026年9月には、すでに2027/2028年度の出願が可能となる。クオータ申請の受付終了は1月から2月である。
留学の申請方法
1 - まず最初に、サイト「Education in Russia」で登録を行い、自分の本名でアカウントを作成する必要がある。
システム上で申請書の記入が求められ、そこに氏名、出生地などを入力することになる。
2 - 次の段階は、留学申請書の提出である。学びたい大学を6校選ばなければならない。必ず優先順位をつけること。1がもっとも希望度の高い大学だ。
なお、外国人留学生は、モスクワでは2校まで、サンクトペテルブルクでも2校まで、またロシアの1つの連邦管区内では3校までしか選ぶことができない。
3 - ロシア語能力の程度を必ず記載すること。
4 - 自分の実績についても記すこと。たとえば、語学力、各種オリンピックでの優勝・入賞、スポーツの受賞歴などである。ポートフォリオへのリンクや、自分の実績を裏づけるその他のファイルを添付することもできる。
5 - 次に書類を添付する。記入済み申請書、パスポートのスキャン、学歴証明書類のスキャン、さらに個人情報処理への同意書を添付する必要がある。その後、もう一度申請内容を確認し、印刷して署名し、そのスキャンをアップロードしなければならない。あとは安心して送信し、申請状況を確認すればよい。
選考はどのように行われるのか
試験は、当然ながら専攻ごとに異なる。一般的には、オンライン、またはロシア大使館、あるいは「ロシアン・ハウス」で受験できる。ロシアン・ハウスとは、国家機関「ロシア協力庁」の組織だ。ロシア協力庁は、正式名称は独立国家共同体・在外同胞・国際人道協力局。ロシアの非軍事的対外支援および文化交流を担当する。
ただし、すべての大学が遠隔で試験を実施しているわけではない。そのため、ロシアへ渡航し、ほかの学生たちと一緒に受験しなければならない場合もある。
また、創作系・芸術系の専攻(たとえばバレリーナや俳優を目指す場合)には、追加の選抜試験もある。
ロシアに来なければならない場合には、1か月有効の学生ビザを忘れずに取得すること。
結果は個人アカウントで確認できる。
学習はどのように行われるのか
その後、入学許可状が発行され、それをもとに就学期間に対応する学生ビザを取得できるようになる。さらに、ロシア到着後には、「教育目的の一時滞在許可」も取得できる。これらの手続については、大学が支援してくれる。
ロシア語がまったく話せない場合には、専門課程に進む前に予備課程を修了しなければならない。ロシア語のレベルが十分高ければ、申請した年のうちに学習を開始することになる。
クオータで学ぶ学生には、月に約20米ドル相当の少額の奨学金が支給される。これは大学の寮費(空きがある場合に提供される)とほぼ同額だ。奨学金は、ロシアの銀行カード「ミール」にルーブル建てで支払われる(このカードは、大学内または最寄りの銀行で作ることができる)。
大学のさまざまなプロジェクトや行事に参加すれば、支給額を増やすことも可能だ。要するに、積極的に活動し、よく勉強することが必要である。
ちなみに、学生ビザがあれば、学業に支障のない時間にロシアでアルバイトをする権利もある。卒業時までに専攻分野で1年の実務経験があるか、あるいは「優等」の成績で修了していれば、その後、簡易な手続でロシアの永住権を取得することも可能になる。