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ソ連で「タル」で寝泊まりしていたのは?
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1970年代のソ連では、人跡未踏の極東や極北の開発が盛んになりつつあった。この時、開拓労働者の仮住居として箱型の小屋が作られた。だが、このような住居はすぐに屋根まで雪に埋もれてしまい、脱出に苦労することになった。
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そこで考案されたのが、全金属製汎用ユニット(略称TsUB)である。略称から、ツビックと指小形で通称された。
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円筒形が採用されたのは、偶然ではない。こうしたタル形の形状は屋根部分に雪が積もらず、埋没しない。
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また、ツビックは箱型住居と比べて保温性も格段に優れていた。住居として十分な機能を持っていたのである。長さ9㍍、直径3㍍の空間の中に寝室、食堂、キッチン、浴室と便所、風除室が収まった。
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バム鉄道の建設現場、チュコト地域やクラスノヤルスク地方などの建設現場に、このような「タル」が並び、町のようになった。
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1970年代から80年代、ソ連の様々な雑誌はツビックを賞賛し、「タル」に住む人々を冗談交じりに「20世紀のディオゲネスたち」と呼んだ。
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