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驚くべきロシアの島々10選(写真特集)
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1. 工場の島
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カスピースク市の近くにあるカスピ海には、1930年代に実験のために作られた自動車製造工場「ダグディーゼル」が置かれた島がある。工場の中には、エレベーターや寮など、必要なインフラが整備されている。しかし、1960年代半ばに労働者たちは、この人工島を後にした。工場閉鎖の理由は正式には発表されていない。
*このほか、ロシアには驚くべき修道院の島がある。もっとも興味深いものについてはこちらからどうぞ。
2. 丸い石のある島
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地球上でもっとも文明から離れたところにある島で、人が行くことはほとんどない。チャンプ島は北氷洋に浮かぶフランツ・ヨシフ諸島の一つである。ここには植物もなく、動物もいないが、島全体に、数㍉のものから数㍍のものまで、大きさの異なる丸い石が散乱している。誰がいつこれを作ったのか、今も謎のままである。
*この島について詳しくはこちらからどうぞ。
3. 石の迷宮のある島
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ボリショイ・ザヤツキー島は白海に浮かぶソロヴェツ諸島の主な見どころの一つである。ここには、かつてこの場所に住んでいた古代の住人が作った14の石の迷宮がある。現在までに発表された、この迷宮に関するもっとも詳細な研究論文は、1927年に民俗学者のニコライ・ヴィノグラードフが執筆したものである。しかし、結局のところ、その意味については最終的な結論は出ないままとなっている。儀式的な意味合いがあったのではないかという説もあるほか、より実際的なもので、これを使って魚を捕まえていたという説もある。
*ロシア北方の迷宮について詳しくはこちらからどうぞ。
4. 庭園の島
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サンクトペテルブルクには橋と道路で繋がれた33の島があるのをご存じだろうか。そして、街でもっとも風光明媚な公園の一つ、夏の庭園も同じ名前を持つ島である。これは1704年にピョートル大帝の勅令によって作られた最初の常設公園である。造園に当たっては、当時、もっとも優れた建築家らが招かれた。ここには、豪華な噴水やエレガントな古典的彫刻などがある。また、この庭園の島は国立ロシア美術館の一部となっている。
5. 要塞の島
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もう一つ、ペテルブルクの驚くべき島は、クロンシュタット要塞都市があるコトリン島である。この都市には、海抜を測定するための自動記録装置や、巨大なドック、防御堡塁網、灯台など、前世紀の信じられないほど素晴らしい油圧ユニットがある。クロンシュタット水路はユネスコ世界文化遺産に登録されている。
*クロンシュタットの秘密について詳しくはこちらからどうぞ。
6. シロクマが生息する打ち捨てられた島
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人々がチュクチ海に浮かぶコリュチン島を去ったのは30年前のことである。現在、この寒い島には、シロクマたちのお気に入りの場所となった打ち捨てられたソ連の気象観測ステーションがあるだけだ。シロクマたちは、好奇心いっぱいに木造の建造物を探索し、窓から外を覗いたり、かつて人間がいた場所で遊んだりしている。
*あわせて読む:打ち捨てられたチュコトカの気象観測ステーションに暮らすホッキョクグマ(写真特集)
7. 巨大な植物のある島
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ロシアでもっとも大きな島であるサハリン島には1000を超える植物が生育しており、中でももっとも驚かされるものと言えば、普通のものとはかなり違うゴボウなどの草である。というのも、サハリンのゴボウはなんと高さ2〜3㍍に達するのである。地元の人々の間では、「山で雨に遭ったら、ゴボウを抜けばいい」と言われているほどである。
*なぜそんなに大きな植物が生育しているのかについては、こちらから。
8. 浸水した山の島
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アサフォフ諸島はイワノヴォ州にあるヴォルガ川流域の人気の休暇場所である。現在、ここには砂丘と松林しかないが、かつてはそうではなかった。ゴリコフスキー貯水池が1950年代に建造されるまでは、修道院や古い製材所、それに家もあった。しかしこれらはすべて、貯水池の底に沈んでしまった。現在、島のような形で残っているのは、アサフォフ山の頂上である。
*浸水した山と他の消えたロシアの街についてはこちらでご覧ください。
9. 火山島
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クリル諸島(北方四島)のオネコタン島は、その3分の2が火山である。そのうちの2つの火山、クレニツィン山とネモ山は、活火山で(最後に噴火したのは20世紀半ば)、タオ・ルスィル山は死火山とされている。
火山の麓の生い茂った森には湖がある。クレニツィン火山の頂上付近にある丸い湖は、ロシアでもっとも深いものの一つであり、円周は15㌔しかないが、最大深度は369㍍となっている。
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このような複雑な地形により、オネコタン島の火山を散策するのはかなり難しい。島自体は無人島であるが、19世紀末までここに住んでいたアイヌ民族の住居跡が残っている。
*あわせて読む:ロシアの深い湖10選
10. 白い崖のある島
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クリル諸島にある驚くべき択捉島は、列島の中でも最大の大きさを持つ島である。島の北部には、自然が作り出した驚くべきものがある。それは白い崖であるが、これは実際には崖ではなく、火山ガラスと軽石でできており、文字通り、触っただけで崩れ落ちるものである。古代、択捉島のこの地域は浸水したが、島の火山の噴火と地震のあと、水面に高さ40㍍から120㍍の崖ができたのである。