ロシアの5つの地震危険地帯
1.カムチャッカ半島
ロシアにおける地震と火山噴火のほとんどは、この半島で起きている。
2025年7月30日、70余年ぶりに巨大地震が発生した。マグニチュードは8.8に達した。震源地は太平洋で、その後数日間にわたり数十回の余震が記録された。幸いなことに、死傷者は出ず、建物が損傷しただけだったが、その後、地震の影響で、クリュチェフスカヤ山、クラシェニンニコフ火山、アヴァチンスカヤ山などの火山が活動し始めた。
数日後、科学者たちは、この地震の結果、半島の南部が2メートル移動したと報告した。
火山の近くに住む人々の生活については、こちらの記事をご覧ください。
2.サハリン
面積7万6500平方キロメートルを誇るロシア最大の島だ。現在、約50万人が居住しており、その約3分の1がユジノサハリンスク市に住んでいる。
カムチャッカと同様に、サハリンは、太平洋の地震活動が活発な地域に位置している。
1995年5月、島の北部で、マグニチュード7.6の巨大地震が発生し、震源付近にあったネフチェゴルスク市は、わずか17秒で壊滅した。このサハリン北部地震については、こちらの記事をご覧ください。
3.千島列島
56の島々(定住者がいるのは4島のみ)からなるこの列島は、地震活動が活発な地域に位置している。68の火山(活火山は36)があり、地震観測所は、しばしば地震を記録しているが、たいていは、人口密集地にあまり影響を及ぼしていない。
しかし、地震が破壊的な惨禍をもたらしたケースも知られている。例えば、1952年11月、太平洋で発生した超巨大地震「カムチャッカ地震」(マグニチュード9)は、パラムシル島(幌筵島)のセヴェロクリリスク市全体を破壊するほどの強力な津波を引き起こした。
4.シベリア南部
アルタイ山脈、サヤン山脈、トゥヴァ共和国は、シベリアで最も地震活動が活発な地域と考えられている。最大でマグニチュード8の地震が起きる可能性があるが、しばしば記録される揺れは、地元住民が感じることは普通ない。
2003年9月、アルタイ共和国コシ・アガチ村近郊で、マグニチュード7.3の地震が発生し、約1900戸の家屋が損壊し、ベリティル村はほぼ完全に破壊された。揺れは、震源地から数百キロメートル離れた場所でも感じられた。
5.北カフカスと黒海沿岸
この地域でも、2つのリソスフェア(プレート)が衝突しているため、地震が起きる可能性がある。
2008年10月には、チェチェン共和国で、マグニチュード5.8の地震があり、カフカス全域で揺れを感じた。また、2022年12月には、ダゲスタン共和国で、マグニチュード6の地震が起きた。